イベント丸の内プラチナ大学・レポート

【レポート】このまちが好きだから―6次産業化によるソーシャルビジネスモデルを考える

丸の内プラチナ大学 アグリ・フードビジネスコースDAY8(2018年10月22日開催)

8,11,15

都市と地域をつなぐフードツーリズムや商品開発・農産物のオーナー制度など、座学とワークショップ、農業体験等のフィールドワークを組み合わせて"6次産業化"を学んできた丸の内プラチナ大学「アグリ・フードビジネス」コース。この最終回であるソーシャルビジネスモデルの発表が10月22日に開催されました。

同コースは、丸の内プラチナ大学第1期から継続して行われていて、講師は3年目となる中村正明氏(関東学園大学経済学部教授、東京農業大学客員研究員、大丸有「食」「農」連携推進コーディネーター)。
中村氏は、大学の教員・研究者の傍ら、行政の各種委員や大丸有エリアの飲食店・オフィスワーカーと生産者をつなぐ「大丸有フードイノベーションプロジェクト」のコーディネーターなどを務め、産・官・学・民の連携や協働をコーディネートしながら、地域活性のトータルプロデュースを手掛けています。さらに、6次産業化プランナーとして、都市と地域をつなぎ、ソーシャルビジネスのコーディネートに力を入れています。

「大丸有は、一大商業の集積エリアで世界中の有名店が集い、約28万人の就業者がいる。このエリアで同講座を開催するのはとても意味があること。都市にいながら生産者とのつながりを持てるマルシェも開催されていて、"価値"でモノを買う人が多く、食や農に興味を持っている人が多いと感じている。少子高齢化などの社会的変化、ライフスタイル・ワークスタイルの変化により、自然と向きあうことや地方への移住にも関心が高まっている。また、生産のプロではなくても関わることができる分野があるし、伸びしろのある産業」
と中村氏。 食や農の分野に関心の高い約20名の参加者が、講義とフィールドワークの熱い7日間を共にしました。

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事例研究を千葉県四街道市の「鹿放農業塾」(四街道市地方創生事業)とし、フィールドワークでは現地を訪れ、落花生の収穫体験や農業の現状を見学するなどした後、最終日には1名の個人と5つのチームの「6次産業化によるソーシャルビジネスモデル」についてのプレゼンテーションが行われました。

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フィールドワークで訪れた四街道市鹿放ケ丘地区は、千葉県のほぼ中央に位置し、終戦以降の「開墾」により、かつては農業が発展した土地。開拓一世の方々は自分たちの苦労をさせたくないという思いから二世、三世に無理に農業を継がせなかったこともあり、開拓精神の継承の機会も少なくなっているとのこと。その歴史が強く印象に残った受講生が多く、キーワードを「開墾」としたものが多くみられました。プレゼンテーションタイトルは以下の通りです。

(1) 鹿放 人の和 花の輪プロジェクト
(2) 鹿放観光農園の企画
(3) 四街道市「鹿放ケ丘」商品開発
(4) 鹿放拡大家族 ~着地型観光ほかを起点としたシビックプライドの醸成と地域活性化
(5) 鹿放の魂"開墾"ふたたび 耕作放棄地ゼロを目指して(コンテンツ部)
「法人向け管理型貸し農園事業」
(6) 鹿放の魂 開墾ふたたび 耕作放棄地ゼロをめざして(プラットホーム部)

四季折々のイベント開催や、農業への参加のハードルを下げてまずは来てもらい気軽に農業体験をしてもらう企画、"開墾の地"をキーワードにして「開拓地」を作っていく、都市との人的ネットワークを構築するスキームなどが発表されました。
法人向け管理型貸し農園事業を提案したIT企業に勤務されている受講生の実例では、CSRや社員のチームビルディング、メンタルヘルス対策にも活用されているなどの紹介もされました。他の受講生からは「取引先と農園に行くというのは斬新。ゴルフ接待が農業接待になる日がくるかもしれない。高速に乗ってゴルフではなく、農業体験をして一緒に収穫をして食事をするというのは楽しいかもしれない」という意見も。いつか、ゴルフクラブセットのように農具セットを持っているビジネスマンが増える時代が来るかもしれません。

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このまちが好きだから・・・

各プレゼンテーションを終えて、ゲスト講師陣からは、以下のような講評・意見がありました。
ゲスト講師は、四街道市の和田氏(写真左)、坂本氏、プラネットノア企業組合の横山氏、そして、農林水産省食料産業局の山本氏(写真右)。

・地元の方が当たり前だと思っていることがブランド・資源になる。都市と地域との連携はそのギャップを埋めることができる。
・違う角度からの目線で見ると、同じ町でもいろいろな可能性があることに気づく。
・地方でネガティブに捉えていることが実は都市の方にはプラスのこともある。
・良い意見をたくさんいただいたので、すべてを実現していきたい。
・全国の農業でも通じるし、他の地域の活性化にもつながる意見ばかりだった。

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また、受講生からも様々な意見がありました。
・各チームの入り口は違っていたが考えていることに共通点があった。
・わくわくする企画がたくさんあった。机上で終わらせるのではなく、実現させたい。
・農業、6次産業化など全く経験のない状態で参加した。皆さん共通して言えるのは、力になりたいという思いがどれもあふれている内容だということ。熱意、地元愛が必要だと思う。
・他企業の事例を聞いて、自身の会社でも活用できそうなものがある。

プレゼンテーションで何度も聞かれたのは「まちの人たちが温かかった」ということ。これまで関わりのなかったまちを訪れ地元の方々と接することにより、「四街道市鹿放ケ丘」を好きになったと話す方が多くいました。
これはまさに、中村氏が作詞作曲をした「このまちが好きだから・・・」という歌そのものではないでしょうか。中村氏は大学時代に農業経済を学び、卒業論文は「農村文化と演歌」をテーマに発表。農業経済でフランス農業を学んだ際に、シャンソンの歌詞が演歌に近いことを知り、農業と歌との関係性に興味を持ったとのことです。卒業後もJAのCMソングで全国行脚していた経験もあり、平成23年にはわがまちCMコンテスト(関東ICT推進NPO連絡協議会及び関東総合通信局主催)のテーマソング「このまちがすきだから・・・」を提供しています。
同講座をきっかけに、新しく出会ったまちを好きになり関わりを持つことが、まさに6次産業化へのきかっけになる第一歩ではないでしょうか。

プラチナのように輝く受講生

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丸の内プラチナ大学の受講生の多くは40~50代中心のビジネスパーソンですが、中には若い受講生もいます。今回初めてプラチナ大学に参加したという安島さんにお話を伺いました。安島さんは埼玉県の野菜直売所のお手伝いをしていることもあり、食と農に興味があったと言います。
「丸の内朝大学に参加したことがあり、対局のイメージがありました。プラチナという名前から想像するに、年齢層が高めで企業の管理職の方々が中心、かための勉強会だと想像していました。実際参加してみると、地方の方や自治体の方、フリーで活躍されている方もいて、バラエティに富んでいて興味深かったです。実際に地域活性化の業務に従事されている方の生の声を聞けたことは、自身の仕事にも役立つし参考になります。このコミュニティを続けていけたらなと思いました」。
安島さんを含め受講生の皆さんは、コミュニティに参加できたことに価値を見出していました。プラチナ世代のみならず、プラチナのように輝きたい、誰もが参加できる場なのではないかと感じました。

<参考:「このまちが好きだから・・・」>
http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/ai/npo/cm/konomachi/npo_cmkashi.pdf
http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/ai/npo/cm/konomachi/npo_cmsong.pdf

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丸の内プラチナ大学では、ビジネスパーソンを対象としたキャリア講座を提供しています。講座を通じて創造性を高め、人とつながることで、組織での再活躍のほか、起業や地域・社会貢献など、受講生の様々な可能性を広げます。

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