三菱地所株式会社代表取締役の木村惠司氏による、エコッツェリアのリニューアルの記者発表での意気込みの言葉です。この言葉を、先頭をきって体現しているのが、ここ、エコッツェリア。10月6日のリニューアルでお披露目された、エコッツェリアの最新型エコオフィスに潜入しました!
「オフィスに入ると、どうも息苦しくて・・・」人間関係や仕事上で悩みを抱えているわけではないのだとしたら、それは照明のせいかもしれません。
一般的なオフィス照明の照度は800ルクス。しかし、今回エコッツェリアの「知的照明システム」を監修・検証した同志社大学大学院の三木光範教授が行った、照明と人間心理に関する調査によると、200ルクス程度を好む人が一番大きく、また、心地よく感じる照度は人によって個人差が大変大きいことがわかりました。
エコッツェリアの「知的照明システム」は、個人が自席上部の照明の照度や色温度を自分の好みや気分に応じてカスタマイズでき、コンピュータが机上の照度計が計測したものから全体の照明を調整してくれるシステム。必要量のみの照明で個人の好みと全体最適を実現することができます。(写真のように個人のPC上から自分好みの照明に調節する。手元には照度計が。)
このシステムを取り入れてからのエコッツェリアでの平均照度は、300ルクス程度だそう。快適で省エネ、これぞ未来のオフィスの照明のあるべき姿かもしれません。
席によって空調のきき方や風の当たり具合が違うことから、同じオフィス内なのに自分だけ暑い、寒い、といったイライラを感じたことはありませんか?「輻射空調システム」は、そんなストレスを軽減してくれます。
「輻射」とは、熱が物体を介さずに高い温度から低い温度に移行する性質のこと。「輻射空調システム」は、この「輻射」を利用し、一般的な送風による空調ではなく壁面・天井に張り巡らせた熱交換ホース(写真)によって輻射中心の空調を実現します。
また、輻射空調と併せて、各席の足元の床吹き出し空調は個別で送風口の向きを調節しカスタマイズすることが可能。照明も空調も、ここまでカスタマイズできれば、仕事の能率も上がらざるをえません。
その他にも、自動で日射光を調整する「自動制御ブラインド+エアフローウィンドウ」や、除湿の機能を負担する「デシカント空調」などの採用により、オフィスの電力の28%を占めるオフィス空調※3において、ファン・ポンプ動力を一般的なオフィスより25%削減。これはかなりの省エネが期待できそうです!
その他、カーボンオフセット証明付リサイクルタイルカーペット※4を採用するなど、まさにエコオフィス最先端はここにあり!
アメリカのLEET、イギリスのBREEAMなどに続き日本でもCASBEEなどの建築物の環境性能評価システムが整いつつあります。「これからのオフィスビルのキーワードは『環境』」。冒頭の言葉のように、グリーンビルディングであることが、ビルの価値を決める時代がすぐそこまでやってきています。
エコッツェリアの実証オフィスは、常時の一般公開は行っていませんが、見学や会議室の利用は事前に申し込めば可能だそう。興味を持たれた方は一度訪問してみては?
※1)グリッド天井用LED照明器具製造:シャープ株式会社、三菱電気照明株式会社
※2)輻射空調システム開発・製造:株式会社トヨックス
※3)出典:ECCJ「オフィスビルのエネルギー消費の特徴」
※4)リサイクルタイルカーペット製造:インターフェイス オーバーシーズ ホールディングズ インク