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【丸の外ニュース】夢の島は今!? 岩澤幸矢さんに聞く、夢の島ベアフットフェスティバル

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今回は大丸有から少し足をのばして、東京都江東区夢の島と同公園内の夢の島公園熱帯植物館で行われた、低酸素社会の実現へ向けた体験型環境イベント「夢の島ベアフットフェスティバル」に行って来ました。

夢の島公園と夢の島熱帯植物館は、エコッツェリア協会の会員の日比谷花壇グループ日比谷アメニスさんが、指定管理者として携わっている施設です。

私の中での夢の島といえば、昔社会科の教科書の中で見た「夢の島」とは名ばかりの、ゴミでできた島。そんな夢の島は、時を経て、現在どのような様子になっているのか?そこで行われるフェスティバルとは―?

news091116_02.jpg夢の島がつくられたのは、約20年前のこと。現在は埋め立てと整備が進み、ゴミだらけの島のイメージとはかけ離れた緑溢れる美しい公園になっています(写真1枚目)。今回ベアフット・フェスティバルが行われた、夢の島熱帯植物館の巨大なドームの中には、小笠原諸島の貴重な固有種を含む熱帯植物がズラリと並び、滝の裏をくぐる小道や、見事な蘭の数々など、熱帯植物館は見ごたえ十分(写真2枚目)。ツリークライミングや夜間開放などのイベントもあるそうなので、家族やカップルにもオススメです。

この熱帯植物館の温度管理には、現在も行われている夢の島のゴミ焼却工場から[[廃熱利用]]をし、焼却工場で発電した電力を植物館の一部に活用しているそう。ひとつのエコシステムができているんですね。

news091113_04.jpgさて、今回行われた夢の島ベアフットフェスティバルは、「街に花を、心に花を」と題して、ベアフット協会が始めたイベント。今年で4年目となるこのイベントでは、アーティストが環境保護のメッセージを音楽で届ける「Wish Flowerコンサート」、協力企業がリサイクル品を持ち寄る「もったいない市」、花や植物に触れながら自然を感じる「ワークショップ広場」、野菜や花・苗などの直売などが行われ、親子連れでにぎわっていました。祝日の植物と子供たちに囲まれた平和な時間、こんな時がずっと続くようにと思わずにはいられない幸せな雰囲気です。(写真3枚目は、野菜の直売の様子)

このイベントの主催のベアフット協会会長で、ブレッド&バター岩澤幸矢さん(写真4枚目)からお話を伺いました。

―ベアフットフェスティバルは、どのように始まったのでしょう?

news091113_01.jpg「私は、茅ヶ崎の海辺をいつも裸足で歩いて育ちました。その海岸が、ゴミで荒れ、いつからか裸足で歩けない場所となってしまいました。裸足で自由に歩けるきれいで安全な海岸を子供たちに残したいという願いが、私たちベアフット(=裸足)協会の活動の始まりです。
海岸のゴミは川から、川のゴミは私たちが暮らすまちから出たものです。つまり、街がきれいになれば海がきれいになるんですね。そこで、街なかの美化を促す意味で、ゴミの象徴であったこの夢の島でも、ベアフットフェスティバルを行っています」

―近年、環境への関心が高まり、様々な活動の仕方や考え方が生まれています。岩澤さんはどのようなことが大切だとお考えですか?

「先ほど、海岸のゴミが、川やまちから流れてきたものだと言ったことを始めとして、世界の全ての環境問題も自分の生活も、全てが繋がっているという意識が大切だと思っています。今、コンビニで手に取ったペットボトルひとつが、ひとつの国の沈没の危機に繋がっている、そう考えると行動のひとつひとつは変わってきますよね。この繋がりを『想像する力』が、私たちに今一番必要なものだと思います。」

―大丸有ではどのような活動が行われるとよいでしょう?

「大丸有のような都市では、あまり裸足になることはないと思いますが(笑)、私たちが海岸や夢の島で行っているイベント同様、ネガティブな標語を叫ぶのではなく、ポジティブな言葉や幸せのメッセージを発信していってほしいですね。」

家庭や職場でのひとつのエコな心がけが、大丸有や茅ヶ崎の海の美化にも、世界の裏側のどこかの島の水没にも繋がっている。まずは身近にできることから、アクションを起こしてみませんか?

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