そう話すのは、TBS系「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターとしてお馴染みの末吉里花さんです。 有楽町マルイ1階のカレンダリウムには、バレンタインにあわせて期間限定の「人と地球にやさしいチョコレート」を集めた「チョコレボ」セレクトショップがオープン。1月30日のオープニングイベントでは、チョコレボ実行委員会代表の星野智子さんと、末吉里花さんのトークライブが行われました。
「チョコレートの原料のカカオが、どこで、どのような人が、どうやってつくっているかなんて、少し前までの私は想像もしたこともありませんでした」
そんな末吉さんが、フェアトレードやオーガニックのチョコレートに興味を持ったきっかけは、番組の撮影で訪れたアフリカでの出来事。
「撮影の合間に私が食べていたチョコレートを見て、現地の子どもたちが「それは何?チョコレートなんて食べたことがない。どんな味がするの?」って言ったんです。アフリカでつくっているものなのに、現地の人たちはその味を知らない。すごくショックでした。」
「アフリカの国々は経済的に貧しく、換金作物として貴重なカカオを食べられる人はほとんどいません。だからといって、お金のために、森を切り開いて無理やりなカカオ生産をしていては、土地にとっても、人にとっても、いずれ持続不可能になってしまいます。生産者に十分な対価を支払うフェアトレードや、乱伐の防止、オーガニック栽培は、私たちがずっと美味しいチョコレートを楽しんでいけることにもつながっているんです」(星野さん)
星野さんは、そんな現実に立ち向かうべく、チョコレボ実行委員会を立ち上げ、フェアトレードやオーガニックの「人と地球にやさしいチョコレート」の支援と普及に取り組んできました。
そんな星野さんプロデュースの「チョコレボ」セレクトショップには、他ではなかなかお目にかかれないフェアトレード商品やオーガニック商品がズラリ!
イチオシは、なんといっても、チョコレボ・ガーナプロジェクトの「ガーナの森をつくるチョコ」。ガーナで初めてオーガニック認証を取得したCOFA(カカオ・オーガニック生産者組合)で丁寧に育てられた、香り高いオーガニック・カカオを原料に、製造のすべての工程をガーナの人たちの手作業で行った、ガーナ生まれのチョコレートです。このチョコレートの販売価格500円のうち200円はCOFAへ寄付され、2本のオーガニック・カカオの苗木の購入と森林保護に使われます(2 Chocolate for 2 Trees)。
ガーナでは、まだまだオーガニックへの意識は低いうえに、年間平均気温は27度、電力供給も不安定。現地でのチョコレート製造を実現させた星野さんの苦労は、並大抵のものではなかったそうです。
「ガーナの森をつくるチョコ」のほろ苦さには、そんな星野さんの苦労が効いているのかも。というのは冗談ですが、甘さ控えめで、くっきりとパンチの効いたカカオの風味は、男性にも喜ばれること間違いなし!何より、こんな、地球や人へのやさしい気持ちがこもったチョコレートなら、アナタの真心もまっすぐ伝わりそうですね。
「私たちに共通するのは『消費者である』ということ、何を選ぶかという『選択の権利を持っている』ということです。投票と一緒ですね。私たち一人ひとりが、ものを選ぶときに、その一票を良いものに使おうという意識を少し持つだけで、世界は変わってくるのではないかと思うんです」(末吉さん)
「私たちにとって、こんなに身近なチョコレートが、じつは環境問題や、南北問題、児童労働などと密接につながっています。『チョコレートと環境』なんて言うと難しく聞こえますが、この現実を変えるのは、私たち一人ひとりのメッセージ。『チョコを選べば、世界が変わる』私は、そう信じています」(星野さん)
さぁ、2010年のバレンタイン。アナタが選ぶのは、どんなチョコレート?
* 写真1枚目 : 「チョコレボ」セレクトショップのオープニングイベントの様子
* 写真2枚目 : 最近、エッセイ集「祈る子どもたち」も出版した、末吉里香さん
* 写真3枚目 : 「ガーナの森をつくるチョコ」。かわいらしいですね!
* 写真4枚目 : 有楽町マルイ1階カレンダリウムの「チョコレボ」セレクトショップ
「チョコレボ」セレクトショップでは、末吉里花さんの著書も販売中!
「祈る子どもたち」末吉里花 (著)