2010年4月にオープンした「にっぽんの...」。
「にっぽんのおいしい でにっぽんを元気にする」をキャッチフレーズにした、金山(山形)南砺(富山)牛久(茨城)勝沼(山梨)小田原(神奈川)の主に5つの地域から毎日届く食材を使った各地域の郷土料理が食べられるお店です。
店内に入ると、杉の香りと色のやわらかさに、ホッ。内装に使われている杉は、山形の金山杉。内装以外にも、メニュー立てやランチのトレーにも金山杉が使われています。
(店長 桂川啓太さん)
そんな桂川さんの言葉の通り、「にっぽんの・・・」店内には南砺の漆の器などの民芸品が飾られているほか、食器の8割は大分の小鹿田焼を使用するなど、食事以外の面でも地域の特産物を楽しめます。
食事の美味しさは、言わずもがな。新鮮な食材と、ほかではあまり食べられない本格的な郷土料理が味わえます。
例えば、「宇和島の鯛めし」は、出汁に全卵を溶き、鯛の刺身と海草を入れ、そこにご飯を入れる独特の鯛めし。同じ愛媛でも瀬戸内の鯛めしは、私たちがよく目にする、ご飯に蒸した鯛を乗せて炊く方式だそうですよ。
「にっぽんの...」の仕掛け人は、地域経済の自立や文化再生を目指す「場所文化フォーラム」と、そのメンバーや賛同者である「志民」約50名。全国から集まった志民は、計約3千万円を出資し、それぞれが自慢の食材を提供します。志民の中には、愛媛銀行が創設した国内民間初の農業ファンド「えひめガイヤファンド」も。
場所文化フォーラムは、2007年に、北海道十勝地方の食材を主体にした「とかちの...」を同ビル内に開業。食材は生産者直送、十勝出身のスタッフによる説明や現地ツアーなどの地域交流にも取り組んできました。
「とかちの...」の全国版としてオープンした「にっぽんの...」。美味しい食事はもちろん、都市住民と地域の生産者がWin-Winの関係で "お金" と "思い" を循環させるビジネスモデルの今後にも、注目です。
「去年まで私は台湾に駐在しており、最近の大丸有についてはまだ詳しくないのですが、あえてオススメさせていただくならば、姉妹店の『とかちの・・・』でしょうか。
」
(店長 桂川啓太さん)