たくさんの美人が活躍するまち、大丸有。
その大丸有にある出光美術館で7月31日から、江戸時代の浮世絵と近代美人画をテーマにした展覧会「日本美術のヴィーナス ―浮世絵と近代美人画―」が開催されます。
この展覧会は、江戸時代の浮世絵と近代の美人画を中心に、古くよりかたどられてきた美しい女性の姿をたっぷりと堪能いただけるものとなっています。美しく麗かな女性の姿は、いつでも私たちの心を魅了してやみません。女性へのあこがれや敬慕は、誰もがいだく普遍的な感情のひとつでしょう。そんな美しい女性の姿を描いた絵、つくり手の個性や時代の好みによって表現はさまざまに変わっても、決して揺らぐことのない女性美のかたちを、日本美術のなかに探ります。
日本絵画の歴史において、美しい女性の姿をひとつの画題として定着させた浮世絵美人画。画面から漂う官能美は、確かに多くの鑑賞者の興味を引きつけますが、同時に、女性の内側にある強さや優しさもまた、女性像に求められた魅力のひとつではないでしょうか。浮世絵の主要な題材であった遊女の姿には、だれにも頼ることのない、自立した女性のたくましさが感じられます。また、現世の女性を神仏になぞらえる趣向"見立て"によって立ちあらわれる、聖なる存在としての女性のイメージ――。
そのような女性の美しさに対する真摯な憧れが一層つよくあらわれた絵画ジャンルとして、明治時代以降の「美人画」をとらえます。浮世絵に人物の型や画題の範を求めた近代の画家たちは、浮世絵師たちがはやくに予見していた女性の美質を汲み上げ、軽やかに変奏させた感があります。女性の清廉美がひときわ純化された様相を、透き通るように瑞々しい色彩と流麗な筆づかいに求めます。
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出光美術館