夏の恒例イベントの「エコキッズ探検隊」は、夏休み以外にも「出前授業」を千代田区内の小学校でやっています。今回は新丸ビル「四川豆花飯荘」の遠藤浄シェフと千代田区立九段小学校(千代田区三番町)を訪れ、3年生の子どもたちと一緒に焼売作りに挑戦しました。食育丸の内「丸の内シェフズクラブ」のメンバーでもある遠藤シェフはエコキッズ探検隊でも何度もプログラムを実施して頂いています。今回も残り物の食材を上手に利用し、簡単にプロの味が出せる作り方を伝授していただきました。大人でもかなり勉強になる授業でしたよ!
今回の授業は3年生の2クラスの合同授業、69人の子どもたちが相手です。調理実習ははじめてということで緊張する子どももいる中、まずはエコッツェリア協会から丸の内のエコな取り組みについて説明をしました。「お父さんお母さんが丸の内で働いている人?」と聞くとかなりの割合で手が上がり、丸の内は子どもたちにとっても身近なまちということで、みんな興味深く真剣に聞いていました。
そしていよいよ遠藤シェフによる授業がはじまります。まずは、焼売や餃子というのが肉の端材や野菜の切れ端を使って作れるムダのない「エコな」料理であることを説明。さらには、嫌いなものも混ぜて残さず食べられる料理だとも説明がありました。なるほど、言われてみればそうですね。ハンバーグなどもそんなエコな料理の一つなのかもしれません。
というわけで、エコな焼売作りスタートです。手順はまず玉ねぎ(大1個)のみじん切りから。包丁を持ったことがない子どもも多い中、いきなり玉ねぎのみじん切りとはハードルが高そうですが、遠藤シェフはうまくみじん切りをするコツを丁寧に教えます。それを見た子どもたちも早速挑戦。今回は1テーブル8人~9人のグループなので、かわりばんこに包丁を入れます。中には手慣れた子どももいましたが、ほとんどの子どもは恐る恐る包丁を入れ、ドキドキの体験でしたが、シェフの「別に細かくなくてもいいよ」とのさりげないアドバイスで、ひと安心。みじん切りにした玉ねぎに片栗粉を混ぜておきます。
次は、ひき肉です。ひき肉500gに合わせておいた調味料(塩5g、砂糖40g、しょうゆ30g、こしょう少々、ごま油15g、水50g)と卵1個、しょうが(すりおろし25g)を加えてよく練ります。この過程は「よく練るのが大事、練れば練るほど美味しくなる」そうで、「全体が白っぽくなるまで最低5分は練ってください」と遠藤シェフ。子どもたちはこちらもかわるがわる徹底的に練りました。
そして「包み」です。これもまたなかなかハードルが高いですが、親指と人差指で輪っかを作り、そこに皮を乗せ、その上にあんを乗せます。そしてへら(今回はナイフ)でグッとあんを押し込んだら、全体を回転させてまた押しこむということを繰り返します。言葉で説明するのはかなり難しいですが、実際やってみてもなかなか難しい!子どもたちも悪戦苦闘しながら何とか包みました。
最後は「蒸す」です。お鍋に深皿を逆さまに置き、水を入れて沸かしておいたところに焼売を並べたお皿を載せて約10分程蒸します。蒸しあがったらみんなで「いただきます!」。包んだ段階では「大丈夫かな?」というものも蒸してしまえば意外とちゃんとできるもの。子どもたちも「おいしいおいしい」と熱いにもかかわらずパクパクと食べていました。私も子どもたちにもらって食べましたが、玉ねぎこそ大ぶりでしたが、みじん切りのあらさがかえって野菜の甘みを増し、美味しかった!こんな簡単な調理と味付けでプロの味が出せるなんて、一度家でも試してみたいです。
プロのシェフ直伝の焼売作り、子どもたちにも料理の楽しさが伝わったようです。エコキッズ探検隊では、引き続きエコクッキングを通じて子どもたちが「食」にも関心を持ち、豊かな時間を過ごす手伝いをしていきたいとのこと。今後の展開にも注目していきます!
エコキッズ探検隊