京都の雰囲気や魅力を東京で味わうことが出来る「京あるき in 東京」、「国家戦略としての京都創生」を国内外にアピールするイベントとして開催され、今年で3回目を迎えました。今年は2月4日から20日まで丸の内をはじめ、銀座、日本橋、赤坂、六本木、新宿など各所でさまざまなイベントが開催されました。丸の内では初日の2月4日に主に外国人を対象にした「舞妓ナイト at marunouchi cafe SEEK」が行われ、マルキューブでは「京都市伝統産業『未来の名匠』技の披露展」が開催されるなどしました。今回は日本人でもなかなか目にすることがない舞妓さんたちと交流できるという「舞妓ナイト」の様子をレポートでお届けします!
京あるき in 東京
会場となった「marunouchi cafe SEEK」は丸の内エリアの国際交流拠点として普段から日本を紹介する外国語の書籍などがおいており、旅行者でも気軽に利用できる場所として使われています。この日は外国人を中心に約60人、留学生や近隣で働くオフィスワーカーなどが集まりました。会場では京都の日本酒の試飲やお菓子の試食も提供され、イベント開始前から参加者たちは交流を深めていました。
marunouchi cafe SEEK
イベントは午後6時半に開始、簡単な説明のあとさっそく舞妓さんの踊りが披露されました。舞妓さんはこのために京都は先斗町からわざわざお越しいただいた市乃さんともみ福さん、まずは2曲踊りを披露しました。日本人でもなかなか見ることができない舞妓さんの踊り、やはり所作が美しく、外国人のみなさんもこぞってカメラやスマホを構えて撮影していました。
続いて行われたのは「お茶屋(お座敷)遊び」を体験してみようというコーナー。芸妓さんや舞妓さんがお茶屋でお客さんと遊ぶ遊びの一つ「トラトラ」を体験してもらおうというもの。この遊びは衝立の両側に舞妓さんとお客さんが立ち、歌に合わせて簡単に踊ったあと、虎、お婆さん、和唐内(わとうない=猟師)のどれかのジェスチャーをして衝立の前に出てくるというもの。舞妓さんいわく「トラトラと言うのは、加藤清正トラ退治から来ていて、杖を突いているのが加藤清正のお母さん、槍を持っているのが加藤清正、四つんばいなのが虎ですねん」。虎はお婆さんに勝ち、お婆さんは和唐内に勝ち、和唐内は虎に勝つという要するにジャンケン遊びです。
さっそくまずはマルコさんが体験、踊りはたどたどしいですが、なんと2連勝!さらに2人が挑戦し、会場からは大きな笑い声と歓声が上がりました。
このあとは会場で舞妓さんと歓談タイム。今回の参加者は日本語を話せる人が多く、舞妓さんお2人はそれぞれ多くの人に囲まれてお茶屋さんの仕組みや舞妓さんと「お母さん」の関係、衣装の値段や髪の結い方など舞妓や京都にまつわるあれやこれやの話に花が咲きました。
そして最後に踊りを2曲披露してお開きとなりました。イベント終了後、参加者はカフェに貼られた京都の写真パネルに京都の魅力やこの日の感想をぺたぺたと貼り、「KYOTOの魅力のビジュアライゼーション」が完成。期間中はそのままmarunouchi cafe SEEKに展示されました。
外国人に人気の高い京都、しかもその中でも人気が高い舞妓さんに会えるとあって、参加希望者が非常に多かったというこのイベント。日本人にとっても外国人にとってもまさに「京都らしさ」を体験でき、京都の魅力をアピールするという意味では非常に効果的なイベントだったのではないでしょうか。東京とはまた違う形で「まちづくり」を進めている京都、その街の印象を決めるのは「文化」なんだということを強く感じるイベントでした。