過去のアーカイブ過去のニュース

「自分でつくったお米で酒づくり!」も3年目。「空と土プロジェクト」山梨・北杜市で田植えツアー実施しました。

9-NEC_0676.JPG

三菱地所グループが、CSR活動の一環として行っている「空と土プロジェクト」。都市と農山村が連携して成長するための交流やアクションをつくりだすこのプロジェクトは、農業体験、コミュニティハウスづくり、間伐材による家具作り、自然エネルギー視察などが行われています。
今回は、レアな日本酒「純米酒 丸の内」づくりの一環で、田植えツアーをレポートします。

空と土プロジェクト

1-NEC_0687.JPG実施日となった5月19日は、素晴らしい晴天。山梨・甲府駅前の「武田信玄公像」に集合し、バスで北杜市へ向かいます。目指すは、増富地区にある田んぼ。この日は天気に恵まれ、道中のバスの車窓からはあちこちで田植えをしている光景を目にしました。

バス内では恒例の自己紹介が始まっています。今回初めての人、3年解禁の人、親子連れで参加した人、お酒好きな友人同士で参加した人など、さまざま。
甲府から1時間ほどかけて、北杜市・増富地区に到着。日差しはまぶしいほどでしたが、ここは標高が1000mを超える場所のため、まだひんやりとした感じです。この日田植え予定の田んぼが見えてきました。参加者のテンションもあがってきましたよ。

2-NEC_0686.JPG 3-NEC_0685.JPG

まずは、地区の公民館で、地元の方々との面会です。
NPO法人えがおつなげての代表、曽根原久司さんやスタッフのみなさまからご挨拶。
そして今回の酒米を素晴らしいお酒にしてくれる、萬屋醸造店の社長、中込元一朗さんや蔵のスタッフもご紹介。こちらは、「春鶯囀」の銘柄で知られる、創業1790年の富士川町の蔵元さんです。

ご挨拶の後、中込社長による日本酒セミナーです。萬屋醸造店の歴史や、日本酒のつくられる行程、酒米の種類など。今回は「ひとごこち」という種類の酒米を使います。ユニークだったのは、酒米とふつうに食べるお米との違いクイズです。

4-NEC_0684.JPG 5-NEC_0683.JPG

お皿に盛られた一方がうるち米。もう一方が酒米。両方ともうるち米ではありますが、「こっちの方がうまみがある」「こっちの方が弾力がある」「どっちもおいしいよ」など、いろんな声が飛び交っています。
見分けるポイントとして、酒米の方がやや大ぶり、食べるお米の方が弾力がある、等がありますが、意外に人間の感覚ってあてにならないようでした。

知識を詰め込んだら、次は田植えに向けて腹ごしらえ! 次々と、メニューが運ばれてきます。増富産のお米でつくった塩むすび、スモークチキン、キュウリの漬物、煮物やサラダ、特産品・花豆の甘煮などが、ずらりと並びます。
地元の方々が朝からてづくりで準備してくれたメニューの数々、いただきまーす!

6-NEC_0682.JPG 7-NEC_0681.JPG

さて、お腹もいっぱい、胸いっぱいになったところで、田植えファッションに着替えて、いざ出陣。すっかり太陽も空の上に移動し、汗ばむ陽気に。参加者は3班に分かれて田植えの説明を聞きます。各班では、地元で農業を営んでいる方々から、進め方についてレクチャーを受けました。

8-NEC_0678.JPG

持ち場の田んぼに移動して、裸足や靴下姿になり、いよいよ田んぼの中に入ります。にゅるんとした感覚と、水面はあったかで中は冷たい温度差が、足に心地よい感じ。
各班の端にいるリーダーがひもをぴんとひっぱり、その線に沿って苗を植えていきます。「曲がっちゃうなー」「奥まで差し込みすぎちゃった」「足が抜けないよ」など、とまどいや悲鳴の声もあがっていましたが、地元の方々が優しく指導してくれて、順調に進んでいきます。

10-NEC_0672.JPG 11-NEC_0674.JPG

1時間ほどで、3枚の田んぼの田植えは終了。終わった班の子どもたちは、田んぼや周囲にいるカエルを探したり、捕まえたりで大忙し。しぜんと仲良しの輪が広がります。東京ではなかなか味わえない体験と、田植えを通じた交流の輪の広がりは、非常に嬉しい体験でした。

12-NEC_0668.JPG 13-NEC_0666.JPG 14-NEC_0669.JPG

終わった後、参加者の方々が次々と地元の方々と握手を交わしている姿も印象的でした。土や草木と触れ合って培われた、力強くそしてやわらかい手に触れて、思いの交流もできたのではないでしょうか。

15-NEC_0664.JPG

最後は、武田信玄の隠し湯としても名高い増富温泉「増富の湯」へ移動し、田植えの汗を流します。ここでは、萬屋醸造店さんによる試飲も行われました。日本酒好きの方は、両手に抱えるほどたくさん、ご購入!自分たちが植えた酒米を、お酒に仕上げてくれる蔵元さんとの交流は、ふつうの日本酒イベントよりもさらに深い共感が生まれているようでした。

帰りのバスでは「また来たい」「田んぼが気持ちよかった」「現地の方々があったかくて幸せな気持ちになった」「これからは日本酒を大事に飲もうと思います」「「純米酒 丸の内」の次は「純米吟醸 大手町」もぜひ!」など、ツアーも好評だったようです。

今回私たちが植えた酒米は、NPOえがおつなげての方々と現地の農業を営んでいる方々が連携して、育ててくれています。悪天候や虫たちとも戦い、すくすくと育つ酒米の姿に会いに行ってみませんか? 次のツアーは10月、今度は稲刈りです。
それまで待てない人は......春鶯囀のお酒をもって、丸の内で集まってもいいかもしれませんね。

関連記事