「空と土プロジェクト」は、都市と農村が交流しながらそれぞれが抱える課題を認識してともに活性化を目指す、三菱地所のCSR活動の一つ。7月4日(水)、その一環として、グループの社員を対象とした、地域性を活かした自然エネルギーへの取り組みが普及している山梨県への「自然エネルギー視察ツアー」が開催されました。 参加者は、自然エネルギーや省エネに興味のある方はもちろんのこと、メガソーラー発電に精通した方や、各グループの環境担当や広報を担っている方、空と土プロジェクトに興味を持つ方など、総勢38名。その模様をダイジェストでお伝えします。
最初に訪れたのは、甲府市にある米倉山太陽光発電所です。PR施設である「ゆめソーラー館やまなし」の方から説明を受けながら、施設内を見学しました。 2012年1月に全面運転を開始、発電所に設置されているソーラーパネルの枚数は約8万枚で、一般家庭3400軒分の年間使用電力量に当たる1200万KWhの電力を1年間に生み出しています。その規模は、なんと全国3位とのこと。
米倉山太陽光発電所をあとにした一行は、 甲府市から北杜市にある増富へとバスで向かいました。 次の目的地は、古民家風民宿「五郎舎」。お待ちかね、昼食の時間です。 五郎舎では、その日にとれる旬の食材で作った料理をいただくことができます。今日のメニューは 手作りこんにゃくとズッキーニ、はつか大根、ワラビ、からし菜など 旬の野菜がたっぷり入ったサラダと、ネギ坊主とキュウリの天ぷら、 大根のかき揚げ、特産花豆の煮もの、お蕎麦、お赤飯です。 さらに食後のデザートにはスイカとさくらんぼが入った、 特製花豆ゼリーが登場!
旬の食材でお腹を満たした一行は、五郎舎から歩いて黒森集落を視察しました。まず向かったのは、きれいな水がさらさらと流れている川のほとり。ここでは以前、「黒森ナノ水力発電」と称した水力発電の実験を行っていましたが、河川法という壁にぶつかって、 発電所を作ることが出来ず撤退。しかし、政府は自然エネルギーの普及のために、 2012年4月に河川法の規制緩和を閣議決定しました。 今後、全国的に小水力発電が普及していくことが期待できますね。森を抜けて次に向かったのは畑とコミュニティハウス。畑の奥には、完成したばかりのコミュニティハウスがありました。増富の資材を使い、三菱地所ホームの協力を得て2×4工法で作られた、地域の方と都市から訪れた人の交流スペースです。
黒森の視察を終えた一行が次に向かったのは、北杜市にある村山六ヶ村堰水力発電所です。ここは、もともと農業用水として使っていた水路を使って作った発電システム。使っているのは用水路を流れる少量の水ですが、1年間に生み出しているのは、一般家庭600軒分に当たる約220万kWhの電力。北杜市は、このような小水力発電所が村山六ヶ村堰の他に3か所あるそうです。
小水力発電所を後にし、 今回のツアー最後の目的地である木の国サイトへ。ここは木材のプレカットを行っている木材製品流通センターです。一通り見学をした後、セミナールームに集まりセミナーを受けました。 経済産業省産業技術環境局技術振興課長の藤原豊さん、一般社団法人ロハス・ビジネス・アライアンス共同代表の大和田順子さん、NPO法人えがおつなげて代表理事の曽根原久司さんより、お話をいただきました。
とても盛り沢山なプログラムをこなした1日でしたが、今回のツアーはこれでおしまいです。
「メガソーラーをやりたいと思っているので勉強になりました」
「限界集落の説明を聞きながら現地を見たのは初めてでした。都市と農山村はもっと交流すべきだと強く思いました」
「小水力発電に興味があったので、新しいことを考えるきっかけになりました」
「今まで空土ツアーのことは知っていたけど参加したことがなかったので、今回参加できて感動しました。」
「百聞は一見にしかず。良い経験になりました。」
「震災復興と自然エネルギーがつながっていることを改めて感じました。」
新宿へ向かうバスの中では、全員で感想を発表しました。
空と土プロジェクト
http://soratsuchi.com/index.html