エコッツェリアについて

大手町・丸の内・有楽町地区エリアマネジメントレポート2016

「まちの未来づくり」の実践

公民でまちづくりの将来像を描く

「大丸有まちづくりガイドライン」

公民協調(PPP)のもと、自由に大丸有地区の将来像を討議する場として「大丸有まちづくり懇談会」が組成され、公民で合意した内容が「まちづくりガイドライン」に取りまとめられています。ガイドラインには「将来像」「ルール」「手法」が定められ、ハード・ソフトの両面からまちづくり活動へと展開しています。経済・社会・環境・文化が調和する総合的な都市運営を目指して、まちづくりの仕組みや組織も進化を続けています。

大丸有まちづくりガイドライン

「サステイナブル」な都市として目指すべき未来の姿を示す

「大丸有サステイナブルビジョン」

「まちづくりガイドライン」が示す将来像を実現するために、エリアマネジメントの担い手である、大丸有まちづくり協議会、リガーレ、エコッツェリア協会が有識者とともに、目指すべき未来の指針「サステイナブルビジョン」を作成しました。「1000年先まで、いきいきとしたまち」であるために、大丸有地区がもつ知識の集積とネットワークを活かし、さまざまな人とビジネスを巻き込み、新たな価値創造を世界へと波及させていきます。

大丸有サステイナブルビジョン

快適な生活環境の創出

公的空間活用
潤いある公的空間として整備を進めてきた丸の内仲通り、行幸通り(地上・地下)、大手町川端緑道、および千代田歩行者専用道第5号線が、2015年3月に国家戦略道路占用事業の適用区域に指定されました。憩いの空間としてだけでなく、イベント開催、オープンカフェなど空間活用の幅が広がっています。

公的空間活用

防災への取り組み
2002年、地区内企業等により「東京駅周辺防災隣組」が設立されました。現在は千代田区の地域協力会として帰宅困難者支援対策訓練等を実施しています。また、2013年には千代田区医師会、東京駅周辺防災隣組、三菱地所の三者で災害時医療対策の基本協定を結びました。さらに2015年3月には改正都市再生特別措置法に基づく「大手町・丸の内・有楽町地区都市再生安全確保計画」が公民の協働により策定され、またその計画を着実に実行していくための検討組織も同年11月に立ち上げられました。

防災への取り組み

丸の内シャトル
地元企業の協賛金で運営される丸の内シャトルは、全国でも珍しい無料巡回バスです。大丸有地区内の一周40分のルートを、8時から20時までの間、約15分間隔で運行しています。

丸の内シャトル

人との交流の創出

大丸有夏祭り
7月第4金曜日に丸の内仲通りと行幸通りを会場に「大手町・丸の内・有楽町夏祭り」を開催。大丸有地区の夏の風物詩となった「打ち水」や、丸の内仲通りに櫓を組んで100人を超える踊り手が参加する「東京丸の内盆踊り」が、都心の夏を賑わせています。

大丸有夏祭り

鎌倉橋橋洗い
神田と大手町を結ぶ「鎌倉橋」は、関東大震災の復興橋として建設されました。2015年8月5日に内神田鎌倉町会と大丸有地区就業者の皆さんが協力して、建設後87年目にして初の大規模な「橋洗い」を実施しました。大丸有地区では、このような他の地域とつながるイベントにも積極的に取り組んでいます。

鎌倉橋橋洗い

丸の内朝大学
朝活の先駆けともいえる丸の内朝大学は、2009年のスタート以来のべ13,000人以上の受講生を迎えてきました。現在では大丸有地区の「学びのコミュニティ」としてだけでなく、「東北復興・農業トレーニングセンタープロジェクト」など、地域課題解決を目指す、都市と地域の連携プロジェクトにも取り組み、高く評価されています。

丸の内朝大学

丸の内軟式野球大会
約60のチームが参加する「丸の内軟式野球大会」を、明治神宮外苑軟式野球場や近郊のグラウンドで、1946年以来毎年開催しています。大丸有地区の企業チームを中心に熱戦を繰り広げています。

地域資源の活用

エコ結び
大丸有地区の加盟店舗でSuica、PASMOを使って買い物や飲食をすることで、利用額の1%が自動的に基金として貯まる「エコ結び」。現在、参加店舗は600を超え、集まった基金総額は累計約4,800万円、利用者はのべ460万人を超えています。基金はサステイナブルなまちづくりに向けたコミュニティ活動に使われています。

エコ結び

丸の内ウォークガイド
ボランティアガイドが大丸有地区の歴史、建築、アートそして最先端の環境への取り組みなど、大丸有地区の魅力をゆっくりと散策しながら案内します。毎週火、木、金曜日にはテーマ別の「定期コース」を実施。希望に応じた「アレンジコース」も用意しています。

丸の内ウォークガイド

丸の内ハニープロジェクト
日本工業倶楽部会館屋上で「銀座ミツバチプロジェクト」と「日本工業倶楽部」が共同で養蜂していたミツバチの、初めての採蜜作業が2015年8月に行われました。採れた蜂蜜は大丸有地区内の飲食店やホテルで食材として活用されます。都心での養蜂は、緑化推進や生態系改善に加え、環境教育や蜂蜜による「地域ブランド」振興などの効果が期待できます。

丸の内ハニープロジェクト

企業・プロジェクトの交流の創出

3×3 Lab Future
環境まちづくり拠点「エコッツェリア」と、富士ビルや日本ビルで実験と実践を重ねてきたCSVビジネス創発拠点「3×3 Labo」が統合し、大手門タワー・JXビル1階に2016年春オープンします。「経済」「社会」「環境」の3つのギアがかみ合い、また、国内外の企業や人材が、さまざまなテーマで幅広く交流し、ビジネス創発を目指す、会社でも自宅でもない「3rd Place」です。サステイナブルなまちづくりを支える照明・空調等の次世代環境技術やお濠の水質浄化の仕組み等、大丸有地区のさまざまな取り組みも展示しています。

3×3 Lab Future

エコキッズ探検隊
大丸有地区の企業やテナントの協力を得て、夏休み中、小学生向けの体験型プログラムを提供しているエコキッズ探検隊。毎年1,000人以上の小学生が大丸有地区のさまざまな場所で、楽しみながら多くのことを学んでいます。

エコキッズ探検隊

CSV経営サロン
企業、社会、環境がサステイナブルである姿を目指し、企業人が事例を学び、交流を深め、CSV(共有価値の創造)ビジネス創発を図るプラットフォーム。環境問題、働き方や健康等、都市や企業が抱える社会課題に対して、企業がリソースを持ち寄り連携して取り組む、企業集積地・大丸有地区ならではのCSV創発にチャレンジしています。

CSV経営サロン