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龍馬をめぐる真実を発見!「龍馬と土佐の志士たち」展訪問レポート

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「真実の龍馬を知ってほしい。"龍馬"というと『うるさい』『大ざっぱ』『汚らしい』というイメージが定着していますが、実際の龍馬は、普段はおとなしく、細やかで優しくお洒落な人だったと資料から読み取れます」

そう語るのは、高知県立坂本龍馬記念館で主任学芸員を務める三浦夏樹さんです。

去る1月2日(土)~11日(月・祝)、丸ビル7階の丸ビルホールにて、「龍馬と土佐の志士たち」の展示が開かれました。
目玉は、坂本龍馬記念館所蔵の「海援隊約規(真物)」「坂本龍馬の書簡(真物2通、複製1通)」「武市半平太の書簡(真物)」「中岡慎太郎の書簡(真物)」に加え、高知県外初公開となる「岡田以蔵の拳銃(伝)」といった貴重な史料の数々。高知県から応援に駆け付けた三浦さんに、展示にかける思いを尋ねたところ、冒頭のような答えをいただきました。

今年のNHK大河ドラマは『龍馬伝』。歴史上の偉人の中でも圧倒的な人気を誇る坂本龍馬を、同じく土佐出身で三菱の祖を築いた岩崎弥太郎の視点で描くオリジナルのストーリーです。新しい切り口もさることながら、性別を問わず幅広い層に人気の福山雅治さんが演じる新しい"龍馬"像にも注目が集まっています。

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そうした背景もあって、本展示は開催10日間で5万人以上を集める大盛況となりました。聞けば、坂本龍馬記念館も、福山さんの主演が発表された2008年11月以来、月間入館者数の最高記録を毎月塗り替えているとのこと。今年に入ってからもその勢いは増すばかりで、1日の入館者数が2,000人を超える日も多く、今月も最高記録を塗り替えるのはほぼ間違いなさそうです。

「龍馬の細やかさや優しさは、今回も展示している龍馬の手紙によく表れていると思います。兄と姉に送った2通の手紙がありますが、兄向けには漢字を多く使い格調高い文章をしたためているのに対し、姉向けの手紙は平仮名を多く使い分かりやすい砕けた文章になっています」(三浦さん)

"お洒落な"龍馬と聞いて取材陣が思い浮かべたのは袴にブーツを履いた龍馬の姿と、『竜馬がゆく』(司馬遼太郎)に登場する龍馬が香水を愛用していたエピソードです。三浦さんによれば、ブーツは新しいもの好きの龍馬の一面を表しているが、香水は司馬遼太郎による作り話とのこと。また、龍馬は、丈夫さと軽やかさ・しなやかさを兼ね備えた「仙台平(せんだいひら)」と呼ばれる袴を好み、時には玉虫色の袴を履いていたことが分かっているようです。

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龍馬の周囲にいる人物も、それぞれ味があって魅力に溢れています。
中岡(慎太郎)は信念と行動力の人。武市(半平太)は忠義と孝行を貫いた。そのことが、二人の手紙から読み取れます。また、岡田以蔵は剣の道に生きた人で、"人斬り以蔵"として語られることが多いのですが、史料が少なく実際の人物像はよく分かっていません。ですが、自分と思想が異なる勝海舟・ジョン万次郎の護衛を引き受ける一面から、深みのある人間だったのではないかと思っています。刀のイメージが強い以蔵が銃を持っていたということからも、以蔵の意外な一面を感じ取ってもらえたらと思っています」(三浦さん)

三浦さんによれば、『龍馬伝』で描こうとしている"龍馬"の姿は、フィクションも多く含まれているものの、真実の龍馬の姿に比較的近いということです。『龍馬伝』を見て、龍馬の"真実の姿"を知りたくなったら、いざ龍馬記念館へ。しかも今年は、高知県で「土佐・龍馬であい博」も開かれています。この一年、龍馬とどう付き合いかは、あなた次第です。あなただけの龍馬のツボを探す旅に出てみてはいかが?

* 写真1枚目: 高知県立坂本龍馬記念館 主任学芸員 三浦夏樹さん
* 写真2枚目: 大盛況の「龍馬と土佐の志士」展
* 写真3枚目: 海援隊約規(真物)
* 写真4枚目: 「龍馬と土佐の志士」展にお目見えした、龍馬くんと弥太郎くん

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