大丸有地区でお勤めのビジネスマンの皆さんは、普段どんなワイシャツをお召しになっていますか?イタリア製の高級ワイシャツから、どんなシャツか気にしていないという人まで、さまざまだと思いますが、今日は、ワイシャツ一つで環境貢献ができる取り組みを紹介します。それはズバリ、ワイシャツの画期的なリサイクル。なんと、ワイシャツが燃料へと変身します。
従来、衣料品のリサイクルは難しいと言われてきました。国内では年間200万トン近い繊維廃棄物が焼却・埋立処分。特に家庭向けの衣料品は、年間供給量120万トンの7割相当が、再利用されることもなく廃棄されているということです。素材や形状がさまざまなこと、ボタンやファスナーなど付属品が多いことと並んで、再利用の用途が限られていることが衣料品のリサイクルを妨げる要因とされてきました。
そうした現状を打破するものとして、綿素材からバイオエタノール燃料を生み出す技術が注目されています。開発したのは日本環境設計株式会社です。
バイオエタノールと言えば、トウモロコシやサトウキビを原料にしたものを思い浮かべる人が多いはず。ですが、こうした食用作物を原料にエタノールを作るのは、食糧需要と競合するという問題がありました。日本環境設計の技術は、その問題を克服するものとしても期待されています。食糧と競合しない、いわゆる「第2世代バイオエタノール」の一つです。
この技術のすごさはそれだけではありません。原料からのエタノール生成効率の高さも光ります。原料1トンあたりの生成量は700リットル。トウモロコシが400リットル、木片が250リットルなので圧勝です。
何とも可能性を感じさせてくれるこの新しい衣料品リサイクル。これに賛同し、マルイ各店のメンズショップ「ビサルノ」では、期間限定でワイシャツリサイクルキャンペーンを開催しています。あなたの使わなくなったワイシャツが、エタノールに変身して燃料として使われます。しかも、ワイシャツを作るときの余り生地を使ったハンカチがノベルティーでもらえちゃうおまけ付きです。大丸有のみなさんは、タンスの肥やしになっているワイシャツを手に、仕事帰りに有楽町マルイへGo!
ちなみに、この技術の課題はコスト。現在1リットルあたり200円前後かかりますが、競争力をつけるためには、ガソリンの100円を下回るのはもちろんのこと、トウモロコシ原料のバイオエタノールと同水準の60円程度までコストを抑える必要があります。そのカギを握るのが、エタノール生成生産効率性。それに目途が立ち、事業化に向けて具体的なプロジェクトが進行中とのこと。更なる広がりが楽しみですね!
*写真2枚目:綿からバイオエタノールを製造する実証実験用プラント
*写真3枚目:綿からバイオエタノールを製造する実証実験用プラントにおいて実験をしている高尾正樹氏(日本環境設計)
〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-7-1
営業時間 : 11:00~21:00 / 日曜・祝日 11:00~20:30
3F・5F カフェ 11:00~23:00 / 日曜・祝日 11:00~22:00
有楽町イトシア イトシアフードアベニュー 7:30~23:00