お住まいのまちでも、勤務先のまちでも、まちに対して何かしら不満というか要望ってありませんか? 例えば丸の内だったら、「ここに自転車置き場があったらいいのに」とかそういう事です。そういう要望があっても果たしてどこに言えばいいのかわからないし、言っても実現しないだろうし、という感じで結局我慢しながら過ごしてしまいます。
でも、そんな要望やアイデアを取り入れてまちづくりに活かしていこうという活動が米国で行われているそうです。それは"Give a minute"、つまり「1分だけ時間をくれれば、あなたのアイデアを聞きましょう」というサービスなのです。
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presented by greenz.jp(greenz.jpは、丸の内地球環境新聞をプロデュースしています、じつは。)
普段、街中を歩いていて、ふと「ここがもっとこうなったらいいのに…。」
って思ったことってありませんか?
自分が住んでいる地域に対して、もっとこうしてほしい、というアイデアを思いついたとしても、それを提案する前に忘れてしまったり、忘れていなかったとしても、提案するまでのプロセスが大変だったりして、せっかくのアイデアは消えていってしまっているのではないでしょうか。
その地域で生活する人の意見をまとめていき、それがちゃんと改善できる人の耳に届いていったら、そのコミュニティはどんどんよくなっていくのではと思います。
今回ご紹介する「Give a Minute」はそんな問題を解決するWebサービスです。その名の通り、”ちょっとだけの時間”で使用できるサービスです。まずはこちらの紹介映像をご覧ください。
Give a Minute! from Local Projects on Vimeo.
ポストイットにメモ書きをして、貼っていく。それくらいの気軽さで、「まちを良くする」ためのアイデアを住人の人々に投稿してもらう仕組みがこのサービスの基本です。
投稿は携帯電話からも行うことができ、思いついたその場で、メールでアイデアを送ると、送られたアイデアがサイト上に表示されます。サイト上に表示されたアイデアには、Facebookの”share”ボタンがついており、フレンドに共有することができます。
投稿されたアイデアは最近の投稿と、共有された数の多い順とで表示することができ、どのアイデアがみんなからも人気を得るのかがわかります。より人々がその地域に求めていることがわかりやすくできますね。
このサイトはGoogleマップの機能を利用していて、縮小して表示すると、こんな感じになります。
実際、投稿されているアイデアには、「駐輪場がほしい!」だったり、「バスの運賃を安くしてほしい」など、交通に関することが多めの印象。
寄せられた声はこんな人達が見ます、ということもサイト上には載っています。こうして、「誰が聞いているのか」ということを明確にすることで、アイデアを投稿する人たちも自分の意見を聞いてもらっている、という意識になりやすく、この人たちに聞いてもらおう!とアイデアを投稿するモチベーションにもつながりそうです。
携帯電話のメールから投稿できる仕様になっていることで、街を歩いていて、気づいたその場で投稿できる、というのもメリットが大きいかと思います。
このツールが存在することで、そのまちに住む人たちは「自分の街をもっとこうしたい!」「こうなったらいいな」という意見、気持ちを日頃から持ちやすくなると思います。たとえ簡単なアクションでも、街に対してコミットすることができるようになることで、シビックプライド(市民が都市に対してもつ誇りや愛着のこと)が高まるのではないかと思います。
こうした気づいたその場でアイデアを投稿してもらい、それを集計、可視化するというモデルは、ほかにも企業の商品やサービスなどに対しての意見を募集することにも活かすことができそうですし、投稿されたアイデアで、もっともソーシャルメディア上で共有されたアイデアは、Kickstarterのようなサービスで資金を調達できるようにするなど、他サービスとの連動なども考えられそう、と想像の幅が広がります。
クリエイターなど自分のプロジェクトをスタートさせたい人はマストチェック!これからの資金調達の形、"Kickstarter"
いろんな可能性が考えられる、Give a Minute。
最初に紹介した映像の最後にはこんなメッセージがあります。
Because everyone has a great idea.
みんなが素晴らしいアイデアを持っていて、それらが街を変えていく。
“Give a Minute”は、みんなのアイデアで自分たちのまちを変えていくことを支援するサービスです。