最近、丸の内のベンチには福原愛選手や石川遼選手が座っていたり、ジャイアント馬場さんが後ろに立っていたりします。残念ながらご本人ではありませんが、本人をモチーフにした実物大の「ブロンズ像」が丸の内仲通りを中心としたエリアのベンチに設置されているのです。これは丸ビルと丸の内商店会が10周年を迎えるのを記念して開催されている「ベンチアート in 丸の内」のアート作品なのです。
開催初日となる6日には除幕式が行われ、丸の内商店会の岩田研一会長、イベントのキュレーターを務めた山田五郎さん、ゲストのトリンドル玲奈さん、仮面ライダー1号が8体のブロンズ像を披露しました。
山田さんはこの企画の趣旨について「学生の頃にヨーロッパの美術館を訪ねてまわったんですが、イタリアなんかは美術品の管理がずさんで、有名な作家の作品が公園で野ざらしにされていたんです。イタリア人に聞くと『このほうが楽しいし、我々はいくらでも作れるから壊れたらまた作ればいい』と答えたのを聞いて、アートが身近にあることの大切さを学びました。丸の内にはすでに彫刻作品やオブジェがありますが、この企画を通してよりアートが親しみやすいものになればいいと思う」と説明しました。さらに人選については「だれでも見ればわかる人を選んだけれど、2人だけマイナーな人がいるんです。三菱一号館を設計したジョサイア・コンドルとその弟子で東京駅などを設計した辰野金吾ですが、丸の内なので仕方がない。よくわからない外人がいたらコンドル、着物を着たおっさんがいたら辰野金吾だと思ってください」と会場の笑いを誘いました。
ゲストのトリンドルさんが「丸の内には仕事でしか来たことがない」と話すと、山田さんは「丸の内は点ではなく面で楽しめる街なので、ぜひ歩いて街を楽しんでください」とアドバイス。トリンドルさんも「緑も多いし今度ぜひ遊びに来て、ベンチアートと一緒に写真を撮りたい」と答えました。
さて、設置されている「ブロンズ像」は全部で20点。せっかくなので全ての方のお名前をあげて行きましょう(敬称略)。アルベルト・アインシュタイン、西郷隆盛、宝塚歌劇、リカちゃん、仮面ライダー1号、所ジョージ、チャールズ・チャップリン、徳川家康、ジョサイア・コンドル、石川遼、ジャイアント馬場、美空ひばり、福原愛、白鵬、坂本龍馬、鈴木福、小栗旬、辰野金吾、松井秀喜、芦田愛菜です。時代も年齢もジャンルもバラバラなうえ実在しないキャラクターも...。一体どんな仕上がりなのか気になりますよね。
この内16点は丸の内仲通り沿いにあり、新東京ビル、丸の内ブリックスクエア、東京ビルTOKIA、丸の内オアゾに1点ずつ設置されています。詳しい場所は丸ビルなどで配布している「ベンチアート in 丸の内」のフライヤーやウェブサイトに掲載されているので、それを見ながら街歩きをしてみてはいかがでしょうか。
せっかくなので最後に何点か写真でご紹介!開催期間は10月14日までです。