ワーキンググループ地球大学 Committee・レポート

【地球大学 Committee】食を通じた新たな社会デザインに向けて

2013年6月20日(木)第1回 速報

6月20日(木)2013年度第1回地球大学Eating Design Committeeがエコッツェリアで開催されました。
ファシリテーターの竹村真一氏(京都造形芸術大学教授)、専門委員の細川モモ氏(予防医療コンサルタント 社団法人Luvtelli(ラブテリ) 東京&NewYork主宰)、本田由佳氏(健康医学者)、目澤秀俊氏(小児科医 医学博士)他、26名で行われました。

昨年度までエコッツェリア協会が、竹村氏と共同で実施してきた、"食"をテーマにした地球環境セミナーシリーズ「地球大学アドバンス」。それを新たな形式で実施していくものが「地球大学Eating Design Committee」です。

Eating Designのコンセプトとプラン〜竹村氏

大丸有(大手町・丸の内・有楽町)地区では1000年続くまちを目指していますが、それはまちを維持するのではなく、変わり続けることを意味します。そのためには、自然界との価値共有することが大切になります。しかしながら、現代社会は自然資本を無駄に使ってしまっています。持続可能な世の中を実現するには、自然界がずっと作り続ける必要があります。

マイケル・ポーター氏が提唱するCSV(Creating Shared Value)は、共有化による価値創造を目指した素晴らしい考え方ですが、経営視点のため、人間社会の経済活動を中心とした概念となっています。地球大学では対象範囲を自然社会まで含め、地球生態系全体まで枠を広げたCPV(Creating Planetary Value)という考え方で、新しい文明基準を創り出して行こうと思います。大上段の理論ではなく、具体的な、タンジブルな、毎日関わらざるを得ない"食"という回路で、やって行こうというのがEating Designのコンセプトです。自然の恵み、自然の再生産能力に依存しながら、我々がクリエイティブなサステナブル経済をどう導入していくか、どうDesignしていくかが問われています。

昨年度までのようにセミナーや議論をする場ではなく、具体的なプロジェクトを起こしていく場にしていきます。企業単位では限界があるので、みんなで共創できるプラットフォームをつくる。国や個人を巻き込み、プラットフォームをつくっていくプロジェクトを提案させていただきます。

具体的なプランとして、今年度は以下の事をしていきます。
・地球大学の形式を踏襲しつつ、構想深化(クローズド委員会+公開シンポジウム)

  • Eating Design Museum(EDM)の計画ビジョン
  • ネットワーク拡大、コミュニティの形成
  • 参加企業ニーズ+シーズの共有・共創(EDM構想への期待・要望なども含め)

参加者からのコメント

  • カフェ運営をしているが、それは水商売ともいえる。水があるところに人が群れてまちが生まれる。学び合い、そこからアクションをしていく場づくりが必要である。
  • ニューヨークでは大革命が行われており、健康と食が大きなテーマになっている。
    一方日本では過度の痩せ願望など課題が多い。そのあたりを変えていきたい。
  • 食については、医学的な面からフォローをしていきたい。
  • 健康で世界を変えていこうと考えている。自然界との関係性、食べることの大切さを伝えていきたい。
  • 微生物や植物といったものは飲料にも大切な要素である。もっとそのあたりを意識する必要があると考えている。
  • 商品の表面的な値段だけではなく、真の価値を生み出していきたい。
  • 運動、食事、休養の3つの要素を大切にしていきたい。
  • 人間の快適性と食文化について考えていきたい。
  • 素材の活用を重んじていきたい。

今回は委員会メンバー等の集まりでしたが、年4回開催される予定の、地球大学オープンシンポジウムでは、一般の方の参加も可能です。

地球大学 Committee

21世紀の新たな地球観を提示

科学研究の最前線を交えながら、地球環境のさまざまな問題や解決策についてトータルに学び、21世紀の新たな地球観を提示していきます。 2013年度からは「食」をテーマにした委員会『Eating Design Committee』を立ち上げ、新たな社会デザインを目指します。

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