過去のアーカイブ過去のニュース

"熱狂"のクラシック音楽祭、開催中!丸の内朝大学「ラ・フォル・ジュルネを100倍楽しむクラス」で今年の見所を予習してきました。

lafol_asadai.jpg

0歳児からクラシックファンまで、自由なスタイルで誰でも楽しめるクラシック音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」。まもなくゴールデンウィークには丸の内エリアで「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2012」(4月27日(金)〜5月5日(土))が開催となります。

「クラシックソムリエ」がガイドする、ここだけの講義に潜入!

lafol001002.jpg

今年で8回目を迎え、すっかりゴールデンウィークの丸の内エリアの風物詩となりつつある「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』」ですが、ついにこの春からは、「丸の内朝大学」にも関連クラスが登場しました。その名も「ラ・フォル・ジュルネを100倍楽しむクラス」

コンサートを楽しむための予習や、音楽祭成功の秘密、クラシック音楽の可能性などを、「クラシックソムリエ」の講師陣が初心者にもわかりやすくガイドしてくれる、丸の内朝大学ならではの特別クラスです。

今回は、今年のテーマ『サクル・リュス』(ロシア語で「ロシアの祭典」の意)についての解説が行われた4月20日(金)の第3回講義に潜入。今年の見所について、たっぷりと予習してきました!

19世紀のロシア音楽を1時間で総ざらい!

lafol001.jpg

生徒のみなさんは、前回までに「ラ・フォル・ジュルネ」やクラシック音楽の基本についての講義を受講済み。この日はいよいよ、ロシア音楽の魅力に迫る授業の第1回。主に19世紀のロシア音楽について、CDで音を楽しみながら背景を学んでいきます。

「まずはこちらをお聞きください」 講師の音楽ライター・片桐卓也氏はまずこの日の1曲目として、机の上に積み上げられたCDの中からチャイコフスキーの序曲『1812年』を選びました。これはドラマや映画でお馴染みの『のだめカンタービレ』で使われた曲とあって、聞いたことのある方も多かった様子です。

しばらく鑑賞した後、片桐氏はこの曲の背景にあるストーリーについて解説。タイトルの"1812年"は、ナポレオンが60万人もの大軍を連れてロシアに攻め入った年であること、曲の一部はチャイコフスキー自身が書いておらず、ロシアの音楽を最初に西洋的なスタイルにした作曲家・ボルトニャンスキーが書いた合唱曲を自分の作品の中に引用したものであることなど、曲を深く理解するためのエピソードが語られました。

今年のテーマが「ロシア」となった理由は?

lafol_russia.jpg

このように講義では、その後も歴史を追いながら曲の鑑賞と、その背景についての解説が繰り返されました。中でもロシア音楽の発展に寄与した重要な歴史的背景は、1862年にサンクトペテルブルクに誕生したロシア初の音楽院。その4年後には、創設者の弟がモスクワにも音楽院を開校し、そこから数多くの作曲家や演奏家が登場したとのことです。

今年はそれからちょうど150年に当たる年。「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2012」のテーマがロシア音楽となった背景には、そんな歴史上の理由があったようです。

※右は、今回の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2012」のイメージ画。1870年代以降のロシア音楽界を代表する6人の巨匠(リムスキー=コルサコフ、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ)が描かれています。

この3曲で、あなたもロシア音楽通!

lafol001003.jpg

講義の最後には、片桐氏より「これを抑えることがロシア通への第一歩」という作品の紹介がありました。クラシック音楽を知り尽くす片桐氏が選んだ3曲は、こちら!

1:ムソルグスキー『展覧会の絵』
2:チャイコフスキー 交響曲第6番『悲愴』
3:ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番

どれもとても有名な作品なので、クラシック初心者の方でもどこかで聞いたことがあるかも?講義ではこれらの3曲を様々なアレンジで鑑賞。生徒のみなさんは、同じメロディでもアレンジや楽器によって全く違う雰囲気が生まれるクラシックの魅力を堪能していました。

音楽の基本は生!「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2012」で気軽に体験を。

最後に片桐氏からは、「音楽の基本は生です。生で見たイメージや感動を、その後CDや映像で見てどう消化するか、ということが大事なので、ぜひ生で体験して味わっていただきたい」というメッセージも送られました。

気軽にクラシックが楽しめる「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2012」は、CDとは一味も二味も違った「生の」音楽に触れる、またとないチャンスです。今年のゴールデンウィークは、親子で、お友達と、丸の内エリアに足を運んでみてはいかがでしょう? いつもとはちょっと違う世界が見えてくるかもしれません。

「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2012」

日程:2012年4月27日(金)~5月5日(土・祝)
・前夜祭:5月2日(水)
・コア期間:5月3日(木・祝)~5月5日(土・祝) 会場:東京国際フォーラム、よみうりホール、及び 東京・丸の内エリア
・東京国際フォーラム、よみうりホール:2012年5月3日(木・祝)~5月5日(土・祝)
・東京・丸の内エリア:2012年4月27日(金)~5月5日(土・祝) 来場者見込:約48万人(内 東京国際フォーラム 約40万人)
公演数:約350公演(内有料公演 150公演)
主催:東京国際フォーラム
共催:東京都 / 東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団) URL:http://www.lfj.jp/lfj_2012/