"自転車ブーム"と言われて久しい、今日この頃。オシャレなクロスバイクで、街をさっそうと駆け抜ける人々の姿も目にするようになりました。みなさんのお友達にも、自転車を趣味とする方が増えているのでは?
でも一方で、マナー違反や危険運転等のニュースもよく耳にしますよね。日本は欧米諸国に比べて、環境や制度面が進んでいないとも言われています。自転車が、本当の意味で、都会生活者の「足」となるには、もう少し時間がかかるのでしょうか。
そこで今回は、丸の内永楽ビルディング『iiyo!!』内に今年3月にオープンしたサイクルショップ「Bianchi Marunouchi(ビアンキ丸の内)」で、最新の自転車事情についてお話を聞いてきました。このショップには、オフィス街・丸の内ならではのサービスもあるとのこと。さっそく、店内にお邪魔してみましょう。
「Bianchi(ビアンキ)」と言えば、自転車ファンにとって憧れの存在の、イタリア生まれのブランド。「チェレステ」(緑色に近い青色。イタリア語で「碧空」「天空」の意味)と呼ばれるブランドカラーでご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのビアンキの、日本での4番目の直営専門ショップとしてオープンしたのが、ここ「ビアンキ丸の内」です。
丸の内仲通りに面した明るい店内に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、ずらりと並んだスタイリッシュなロードバイクの数々。「ビアンキ丸の内」では、通勤用のクロスバイクから、最新鋭のロードバイクやマウンテンバイクまで、Bianchiの自転車をフルラインナップで取り揃えています。また、サイクルウェアやバッグ、ヘルメットなどのアクセサリー類も充実。自転車ライフをトータルでサポートしてくれるショップとなっています。
中でも注目は、日本でここだけという、会員制の「ワークステーション」。愛車のメンテナンスやチューンアップなどの作業を、いつでも自由に行うことができるスペースです。自転車専用工具がずらりと取り揃えてあるので、自宅に工具やスペースが無い方にとってはうれしい限り。愛車を長く大切に乗るためにも、ぜひ活用したいサービスです。
でも、オフィス街にある自転車ショップって、ちょっとピンと来ないですよね。いったいどのようなお客さんが来店しているのでしょうか。「ビアンキ丸の内」の店長・西澤将和さんにお話を聞きました。
「お昼休みは、近くのオフィスからスーツ姿で来店される方も多くいらっしゃいます。中には、お昼休みに試乗してみて、一旦会社で悩まれて、終業後に購入される方もいますよ」
と、西澤さん。ショップには試乗用のバイクも用意されているので、実際に乗り心地を確かめることができます。お昼休みにオフィス街を自転車で駆け抜けるなんて、想像しただけでも気持ち良さそう! スタッフの方オススメの試乗コースもあるとのことなので、ご希望の方は、お店で聞いてみてくださいね。
また、週末には、緑の多い皇居周辺は、自転車愛好家の方が集まる場所となっているのだとか。
「そんな方々にも、自転車を実際に触って、理解して、楽しむ場所を提供できればと思っています。厳選した工具を取り揃えてお待ちしています!」
と、西澤さん。「ビアンキ丸の内」では今後、講習会なども開催していく予定とのこと。ショップを起点に、丸の内の自転車コミュニティができていくのかも? これからの広がりが楽しみですね。
しかし、丸の内エリアは、自転車愛好家、特に通勤に使いたい方にとって、ベストな環境とは言えないようです。「ビアンキ丸の内」を運営しているサイクルヨーロッパジャパン株式会社の広報・近藤悠子さんは、
「丸の内に自転車で通勤される方はまだまだ少ない状況です。認める企業もまだ少ないですし、自転車レーンや駐輪場、着替えるところも少ないですよね。自動販売機が少ないのも、実はネックなんです。新丸ビルに「MARUNOUCHI Bike&Run」もできましたが、もっと環境整備が進んで、自転車ユーザーにやさしいまちになるといいですね」
と言います。これは丸の内に限ったことではなく、やはり日本はまだまだ、自転車に乗るための環境が不十分な状況にあるようです。欧米のように安全に自転車通勤ができる環境になってほしいところですが、そのためには私たち自身がマナーを守ることも大事です。
「信号無視などが多いようですが、ちょっと止まってもあまり時間なんて変わらないですよね。だったら、安全のためにも交通ルールを守ってほしいと思います」
と、近藤さん。まずはひとりひとりが自分のマナーを見直していくこと。そんな小さな行動から、自転車に乗りやすい社会がつくられていくのかもしれません。
最後におふたりに、自転車に乗ることの魅力を語っていただきました。
「ママチャリとスポーツ自転車は全く違う世界。自然を感じたり、まちを眺めたりしながら、この爽快感・疾走感をぜひ感じていただきたいです」(近藤さん)
「自転車に乗ると季節や天気にも敏感になります。湿気が多い日なんかも風で感じられるので、ぜひ挑戦してみてください」(西澤さん)
まもなく梅雨に入り、自転車には辛い季節になりますが、「今年の夏は自転車にチャレンジ!」なんてのも良さそう。ちょっとでも気になった方は、気軽に「ビアンキ丸の内」に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。笑顔のステキな店長が、出迎えてくれますよ♪
▼所在地
東京都千代田区丸の内1-4-1
丸の内永楽ビルディング1F
▼営業時間
11:00〜20:00(施設の休館日は休業)
▼お問い合わせ
Tel. 03-6269-9680/Fax. 03-6269-9681
▼URL
http://www.bianchi-marunouchi.jp/
※商品に関するお問い合せは、サイクルヨーロッパジャパン株式会社(Tel: 03-5812-2070)へご連絡ください。
※メンテナンスサービス・ワークステーションのご利用は予約制となります。事前に店舗までお電話をいただけますようお願いします。