2025年度の振り返りと感謝、そして2026年度の新たなスタートを祝うイベント「さんさんネットワーキング~2026春~」が、3月19日、東京・大手町の3×3Lab Futureで開催されました。今回のさんさんネットワーキングでは、新たな試みとしてエコッツェリア協会連携協定締結先やイベントを通じて交流を深めた自治体がブースを出展し、食や観光の魅力を発信しました。また、エコッツェリア協会への出向の任期を終え、県庁へ帰任する西村初夏氏と宮村駿氏の送別会も執り行われました。
今回出展の自治体ブースでは北海道、宮崎県、長崎県、奈良県、佐賀県、福井県、静岡県の計7道県。来場者は各地の個性豊かな食文化を楽しみながら交流を深めました。
①北海道ブース
六花亭の「大平原」をはじめとしたスイーツに加え、チーズや鮭皮チップスといった北の大地らしい乳製品や海の幸が並び、ワインや日本酒、焼酎など幅広い酒類も提供されました。
②宮崎県ブース
同県の県庁からの出向スタッフ、宮村氏おすすめのごぼうスナック「ゴボチ」やタケノコジャーキーといったユニークな特産品が並び、焼酎王国ならではの多彩な銘柄が来場者の関心を集めました。
左:北海道ブースには人だかりが絶えない盛況ぶり
③長崎県ブース
焼酎やジン、日本酒、ワインといった多様なお酒に加え、県内のおつまみやスイーツも充実。「気に入ったものがあればアンテナショップへ」とスタッフが呼びかける場面もありました。
④奈良県ブース
特産の柿を活かした商品が並び、「アンテナショップで人気ナンバーワン」という「柿もなか」をはじめ、富有柿のフリーズドライや柿の葉寿司など、歴史ある食文化を感じさせる品々が提供されました。
左:長崎県ブースは酒とスイーツが彩る充実のラインナップ
⑤佐賀県ブース
有明海の恵みである海苔や、エイリアン魚とも称されるワラスボなどインパクトのある特産品が並び、小城羊羹と日本酒の意外な組み合わせも紹介されるなど、来場者の興味を引きました。
⑥福井県ブース
米どころならではの日本酒「梵」や「早瀬浦」を中心に提供され、ソースかつ丼のスナックや甘えびの干物といった福井らしい味が来場者を楽しませました。
左:佐賀県ブースはまるで立ち飲みバーのような賑わい
⑦静岡県ブース
「開運」「喜久酔」「初亀」といった銘酒に加え、お茶の産地ならではのお茶羊羹や、人気土産の蒸しケーキ「こっこ」などが並び、食とお茶文化の豊かさを感じさせる内容となっていました。
左:静岡県ブースはお茶と銘酒が織りなす豊かな食文化を体現
参加者は恒例の鬼丸食堂の料理や各自治体ブースの特産品を手にしながら、自然と会話の輪を広げていました。今年度の活動を振り返る声や近況報告があちらこちらで交わされ、久々の再会を喜び合う姿も見られます。初対面同士でも食や地域の話題をきっかけに打ち解け、新たなつながりが生まれていく様子が印象的で、会場全体がゆるやかにつながり合い、新たな関係性が生まれていく場となっていました。

歓談の後、3月末を以てエコッツェリア協会への出向の任期を終える西村・宮村両氏による振り返りのプレゼンテーションが行われました。トップバッターは、長崎県庁から初の出向者となった西村初夏氏です。
西村氏はまず長崎の魅力について触れ、「東京で長崎県出身だとお話すると修学旅行のイメージを持たれることが多いが、最近の長崎県も魅力的な取り組みが多いので知ってほしい」と語り、西九州新幹線の開通によるアクセス向上や、長崎スタジアムシティの開業など、まちの変化を紹介しました。その上で「そのぎ茶」やかまぼこといった地元の「うまかもん」にも言及し、「長崎県ではスーパーマーケットに多様なかまぼこが並び、駅には専用の自動販売機もあるほど」と、地元ならではの食文化を語り。さらに諫早市の牡蠣についても「新鮮でとてもおいしく、幼い頃からの大好物」と紹介しました。
続いて、エコッツェリア協会での活動を振り返り、印象的な取り組みとして丸の内サマーカレッジを挙げ、「準備は大変だったが、学生と関わる中で多くのパワーや勇気をもらい、忘れられない3日間となった」と語りました。また、丸の内プラチナ大学の逆参勤交代コースの壱岐市フィールドワークについても、「参加者から『また来たい』『住みたい』という声を直接聞くことができ、長崎県民として非常にうれしかった」と述べました。
さらに、「県庁での勤務では人前で話す機会が多くなかったが、この2年間で発信の機会を多くいただき、事前準備やアドリブ対応など多くを学んだ」と自身の成長にも言及。「東京で長崎を評価していただく経験や、他地域の人々の地元愛に触れる機会が多い中で、私との交流をきっかけに長崎を好きになってもらいたいという思いが芽生えた」と、長崎を離れたこの2年間を振り返りました。
西村氏は4月から長崎県のPRに携わる部署へ配属予定で、「ここで培った経験を今後に活かしていきたい」と抱負を述べ締めくくると、会場からはこれまで同氏と関り、共にプロジェクト等に取り組んだ参加者から大きな拍手が送られました。
続いて登壇したのは、宮崎県庁から4人目の出向者となる宮村駿氏です。同氏も自己紹介を兼ねて宮崎県の魅力を紹介し、「宮崎出身の有名人は意外と多く、元ヤクルトの青木選手や巨人の戸郷選手、俳優の浅香唯さん、お笑いでは蛙亭のイワクラさんなどがいる」と語りました。
さらに、「焼酎の出荷量や杉の生産量、生産額ベースの食料自給率など、日本一の分野も多い。スポーツキャンプ地としても知られ、多くのチームが訪れる」と地域の特徴を説明。加えて、「スナックの軒数が人口当たり日本一でもあり、お越しになる際は何軒でも付き合うのでぜひ連絡してほしい」とユーモアを交えた呼びかけに、会場からは笑いが起こりました。
エコッツェリア協会での活動について、丸の内プラチナ大学アグリフードビジネスコースで受講生とともに農作物を育てた群馬県太田市にある「プラチナファーム」での経験や、逆参勤交代コース壱岐市フィールドワークにおける「地元の高校生が地域のことを真剣に考えている姿が、自分の学生時代との違いを感じた」と印象に残った出来事を振り返りました。
出向期間を通じた自身の変化について、宮村氏は「行政の仕事は受け身になってしまうこともあったが、ここでは物事を自分事として捉える大切さを学んだ」と語ります。そして「何よりも、ここで出会った多くの方々とのつながりが一番の財産」と強調しまし

2人のプレゼンテーションの後、会場は再び交流の時間へと移りました。講師や自治体関係者、参加者が立場を越えて意見を交わし、それぞれの経験や視点が重なり合うことで、新たな連携の可能性を感じさせる場面も見られました。
3×3Lab Future内各所で交流が深まります
最後にエコッツェリア協会を離れる西村氏、宮村氏への花束贈呈が行われました。西村氏には、丸の内プラチナ大学アートフルライフコース講師の臼井清氏が「西村さんは私の抜け漏れを絶妙なタイミングで指摘してくれた。事務局を担当してくれて本当にお世話になった。長崎に戻ってからの活躍も確信している。今後とも頑張ってほしい」とエールを送りました。また宮村氏には、同繋がる観光創造コースの吉田淳一氏が「宮村さんは今日で卒業となるが、ぜひまた東京に来てほしい。今日のように人と人がつながることで新しいことが生まれる。宮崎への帰任は終わりではなく始まり。さらに飛躍してほしい」と言葉を贈りました。
これを受け、両氏は感謝の意を述べました。
年度の節目に開催された本イベントは、単なる交流の場にとどまらず、人と人、都市と地域が関係性を深め、新たな価値創出へとつながる機会となりました。出向者の振り返りに象徴されるように、個人の成長と地域への想いが交差する中で生まれたつながりは、今後もさまざまな形で展開されていくことでしょう。こうした場を起点に、共創の取り組みがさらに広がっていくはずです。