今年もたくさんの子供たちが参加して盛り上がったエコキッズ探検隊。夏休みも終わって探検隊はまた来年!ということですが、このエコキッズの活動をより広く知ってもらおうと、夏休み以外にも「エコキッズ探検隊 出前授業」として千代田区内の小学校で講座が開催されています。今回はさまざまな教育活動やボランティア活動を行なっているディレクトフォースのみなさんと千代田区立番町小学校にうかがって理科実験室@番町小学校「熱の不思議?冷却パックをつくろう!」を実施してきました。
まず、ディレクトフォースのご紹介から。こちらの社団法人は企業の元経営者や重役役員のかたなど実業界で活躍されてきた方々が「社会の役に立つこと」と「楽しめること」の両方を実現できる活動を通して環境ボランティア活動から起業のコンサルティング業務、人材紹介まで幅広く活動を行なっており、出張授業の活動も以前から行なっています。
今回はびっくり科学実験ということで、番町小学校の4年生を対象に尿素を使って冷却パックを作る実験を行いました。
まずは、今回実験に使う尿素の説明から。尿素というものが人間が食事で取り込んだ窒素が体内で変化してできるもので、おしっこの中に含まれると解説。そして「ただ、今回はおしっこから作ったものじゃないから安心して」と子どもたちに説明します。そして早速実験です。
今回の実験は尿素40gを入れた袋の中に水40mlが入った袋を入れ、それを上から叩くことで中の袋の水がはじけ出てそれが尿素と混ざることでその溶液の温度が急速に下がるというものです。どれくらい温度が下がったのかを調べるために混ぜる前の水と混ざったあとの溶液の温度を計り、それを比較しました。子どもたちはグラム単位できっちりと計り、温度もしっかりと真剣な表情で記録。そして、叩いた瞬間は教室中から歓声が上がり、笑顔がはじけました。
そして最後に、この冷却パックがなぜ冷えるのかを解説していただきました。みなさんも知りたいと思いますが、尿素は周りの熱を奪いながら水に溶けて行きます。これを「吸熱反応」といい、食塩や重曹にも見られるものですが、尿素は奪う熱量が多く、急速に冷えるのです。子どもたちに何度くらい下がったかを聞くと、10度以上下がり5度以下になったという子どももいました。みんな楽しかったようで、「家でも実験したい」と尿素はどこで買えるのかと質問する子どもも(尿素は薬局やホームセンターなどで買えます)。
子どもの理科離れが叫ばれて久しい昨今、いつもの授業も大切ですが、このように「不思議なこと」を体験し、その秘密について知るという授業を通して理科について教わると、より理科の楽しさが伝わりますよね。
また、出前授業では丸の内エリアの環境対策についても学びます。大都会東京で行われているヒートアイランド対策の工夫に、子供達はまたまたびっくり。見学に来たいそうです。
エコッツェリアでは今後も千代田区を中心に「エコキッズ探検隊 出前授業」を実施していきます。次はあなたの地域の学校に現れるかもしれませんよ!!