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シリーズVOICE

【VOICE】小野尾勝彦さん

株式会社築地ファクトリー代表

2020/12/14
文: 松沢美月

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Q1: あなたはいま、どのようなプロジェクト・仕事に取り組んでいますか。また、それに取り組むきっかけについて教えてください。
A1: 1994年から26年間、ガチャガチャのビジネスに関わり続けています。昨年、会社を立ち上げて、現在はガチャメーカーの商品・企画開発のサポートに取り組んでいます。

きっかけは、「ユージン」という、タカラトミーグループの子会社への転職でした。就職情報誌に「100円に夢をかけませんか？」とユージンがメッセージを掲げていたんです。これは面白そうだと思って、受けてみたのがはじまりでした。

ガチャガチャは、電気も大きなスペースも必要としない。人件費もあまりかからないので、資本がなくても始められるビジネスです。最近では、環境に配慮した「カプセルレス」なものも出てきていますし、さまざまな業界や社会課題ともつなげることができるので可能性が無限大なんです。
Q2: 仕事や個人の活動において、あなたが大切にしていることは何ですか。
A2: 何よりも大切にしていることは「人に喜んでもらうこと」です。ガチャガチャは、お客様の反応がダイレクトに伝わってくるビジネスなので、お客様が笑顔になれる商品づくりにはこだわっています。

また、「コミュニケーション」や「物事を色々な角度から見ること」も大切にしています。人とのコミュニケーションがあってこそ、新しい商品を生み出すことができるという思いが常にあります。異業種の方とお話する機会は面白いお話が聞けるのはもちろん、ガチャについて多角的に考えられる機会なので、自分の発想力の源になっています。
Q3: あなたにとって3×3Lab Futureとはどのような場所ですか。
A3: 「プロフェッショナルがいる場」ですね。さまざまな業界の方々が集まって、お互いに助けあうことのできるコミュニティがこの場所にはあると感じます。コロナ禍でも、積極的にリモートでつながりを大切にする姿勢も素晴らしい。3×3Lab Futureに通うようになって半年ほどですが、異業種の方をたくさん紹介していただけるので、行く度にビジネスの可能性を感じます。
Q4: 3×3 Lab Futureで、こういう企画やイベントがあったら嬉しい、というコンテンツは何ですか。
A4: ガチャガチャの実物を色々とお見せしながら歴史やビジネスをご紹介したり、みんなでガチャの企画を考えたりするイベントはやってみたいですね。以前リモートでお話する機会をいただいたんですが、やはり実物をお見せしたい！という気持ちが高まりました。実際に手に取ることで、「これおもしろいですね」「どうやって作るんですか」などやり取りが生まれると思うので、そうしたコミュニケーションをベースにガチャガチャの企画を考えられたらいいなと思っています。
Q5: あなたのお気に入り（街、お店、サービス、本など）を教えてください。
A5: 個性のある街が大好きです。ちょっとした「あやしさ」はまちに必要不可欠だと思っているので、あらゆる開発にともなって古い街並みが失われていくのは残念だなあと感じています。
その点、長年勤めていた「ユージン」があった京成立石は最高です。駅のホームに漂うもつ焼きの香りや、昼間からおっちゃん達が顔を真っ赤にして飲んでいる姿が愛おしくて（笑）
気軽にまちの人が話しかけてきて、気づいたら友達になれる。そんなコミュニケーションができる人情味溢れるまちは心が温かくなります。

その他には、映画も好きです。黒澤明監督の作品が特に好きで、学生時代は映画に携わる仕事をしようと考えていたくらいなんです。別の道に進みましたが、実はガチャに関わっていると、意外にも映画会社の方とお仕事する機会は多いんです。間接的ではありますが、ガチャを軸に色々な業界の方とお会いすることができています。
Q6: 今後の夢や挑戦したいことは何ですか。
A6: 「ガチャガチャの商品化をやってみたい」「デザインに携わってみたい」というクリエイターさんや企業の方のサポートをしたいです。私は「日本ガチャガチャ協会」というガチャの普及に取り組む団体にも所属しているのですが、その活動を通じて、「ガチャに関わってみたいけどどうしていいかわからない」という人たちの手助けができればと考えています。私の周りにはガチャビジネスの達人がたくさんいるので、商品やデザインのことを気軽に相談できるような環境を作って、一緒にガチャガチャを盛り上げていきたいです。