丸の内ブリックスクエア アネックス2階にある、ナチュラルフレンチレストラン「mikuni MARUNOUCHI」で、三國清三シェフの味覚の授業が開催されました。
今回のエコキッズは、三國シェフのライフワークである食育、その中でも「味覚」について発見、そして体験しよう!というプログラムです。
基本の5味
甘味:エネルギー源となり、身体を動かすのに大切なもの。
酸味:腐っているという合図。でも、ビタミンCなどの必要な栄養も含まれている。
塩味:免疫力を高める効果があり、天然塩のミネラルが身体を元気にしてくれる。
苦み:これは毒という合図。苦みには危険なものもあるということを知っておくのが大切。
うま味:代表されるのが和食でいうダシ。昆布(グルタミン酸)、鰹節(イノシン酸)、シイタケ(グアニル酸)など。
『うま味』というのは、日本で生まれた言葉で、英語でもフランス語でも『うま味』と呼ばれ、世界中に広まりつつあります。
三國シェフからは、「人生は苦いものだから、苦みを知ることは大切なことです。大人になると癖になる味だけどね」(笑)と、冗談も交え、子どもたちの緊張をほぐしてくれる場面も見られました。
舌には味蕾(みらい)と呼ばれる、食べ物の味を感じる、小さな白い点の器官があります。そこは、味を判断し、そして脳に伝える役割を担っています。ただ、科学的につくった味では、味蕾は閉じてしまうので、脳までは伝わりません。味蕾を通って、脳を直接刺激できるのは、自然の食べ物の5味だけだそうです。「脳の発達には、これが必要不可なので、意識して、自然の食べ物を摂るように心がけましょう。」と三國シェフからのアドバイスがありました。
味の基本を習ったところで、5種類の味を見分けにチャレンジ。
子どもたちの前には、1種類ずつカップが出され、素材を見てニオイをかぎ、なめてみると、表情は真剣。
それぞれ、どのように感じたのでしょう?
1問目は砂糖の甘味、2問目はお酢の酸味、続いて塩味、苦みと続きました。普段、これらの4味(甘味・酸味・塩味・苦み)をバラバラに食べることはないですが、単独で教えてあげると、子どもたちはそれぞれの味をキャッチし、自分たちで味覚の分析を始めるようになり、ほとんどの味を感じられるようになります。
そして、5問目の「うま味」。色と香りですぐに分かった様子です。「きっと、お味噌汁だ」と声があがっていました。
うま味を味わうために、味噌汁がでてきました。三國シェフから「ダシの食材には何が使われているかわかるかな?」と聞かれた子どもたち。普段から食べている味を覚えている様子で、味噌、鰹節、昆布とつぎつぎと当てていました。
お味噌は乳酸菌のかたまりで、ヨーグルトよりも乳酸菌が入っている健康に良い料理だそうです。「できれば、自然の薄味を活かしている和食を基本に食べさせてほしいですね」と、お母さんたちにもお話されていました。
クイズにチャレンジした子どもたちへのご褒美は、5種類の可愛いデザートです。子どもたちはこの日に学んだことを活かしつつ、それぞれの味が5味のうちどれに当てはまるのか、ゆっくりと味わいながら答えていました。素材なども当てて、味覚は刺激されたようです。
甘味:紫芋を使ったケーキ。
酸味:ハスカップのゼリー。
塩味:黒ごまの塩キャラメル。
苦味:ローストカカオ入りチョコレートケーキ。
うま味:チーズ・ほうれん草・ベーコン・人参・じゃがいも入り野菜ケーキ。
最後には、三國シェフのサイン入り修了証を授与され、みんなで記念撮影。そして、シェフからは、この日の学びのひとつ「うま味(昆布)」のプレゼントがありました。
今回使われた食材は、ほとんどが都内で作られた食材です。東京の地産地消にこだわり、"東京産"の食材を中心に、旬の料理を提供されている「mikuni MARUNOUCHI」。フレンチの空間を感じながらの素敵な体験を通して、子どもたちは"食"についての基本をひとつ、学んで持ち帰っていきました。
次回は、8月17日(土)に開催される「スターバックスのひみつ」の模様をお届けします!