浮世絵と、現代の印刷のひみつと工夫を、「色の不思議」で学ぶ、『浮世絵に見る印刷のひみつとシャドーボックス作り』が開催されました。子ども達が夏休みに、イキイキと遊びながら学ぶ、「エコキッズ探検隊」プログラムのひとつです。
カラー印刷に使われている色は、何色あるの?昔のカラー印刷「浮世絵」の「富嶽三十六景神奈川沖浪裏(ふがくさんじゅうろっけいかながわおきなみうら)」では5色、「世界最多色版画」では1380色も使われています。なのに、現代のカラー印刷は3色でできる。本当に3色?3色は何色?色の形は?ルーペで観察してみました。
見えた色はシアン(明るい青)、マゼンタ(明るい赤)、イエロー(黄)。形は丸!
では、その3色を混ぜ合わせると?実際に粘土を使って実験してみました!
マゼンタ+シアン=青
マゼンタ+イエロー=赤
シアン+イエロー=緑
できあがったのはなんと青、赤、緑!
さらに、その色を混ぜ合わせると黒っぽい色に。実は黒を作るのはとても難しく、現在では黒をあらかじめ作ってから使う、4色印刷が主流になっているのだそうです。この後は、本物の浮世絵を見て色の不思議を体感します。
これから作るシャドーボックスのデザインである、本物の「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」を見に行こう!ということで、三菱一号館美術館で開催されている「浮世絵展」を見学に行きました。
中では美術館の方が、富嶽三十六景について説明してくださいました。実は四十六景あることや、富士山が大きく描かれているのはニ景しかないこと、富士山を大きく見せる、際立たせる工夫を葛飾北斎がしているなど。また、みんなが「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」に感じたことなども共有し、理解を深めました。
平面に描かれた版画なのに、何層にもわかれているかのような立体感、遠近感があります。昔の印刷技術もすごいです。
お昼ご飯を食べ、いよいよシャドーボックス作りです。
シャドーボックスというのは、紙を重ねて陰ができるよう、絵を立体的にするハンドクラフトです。デコパージュという、切り抜いて貼る技法のひとつ。
みなさん、壊さないようにとすぐにしまって、大事そうに持ち帰っていました。
次回は、8月6日(火)に開催の「mikuni MARUNOUCHI 三國清三シェフの味覚の授業」の様子をお届けする予定です。そちらもお楽しみに!