すっかり恒例となった「丸の内de打ち水」が、今年も7月24日に行幸通りで開催されました。今年は「大手町・丸の内・有楽町 夏祭り2015」と銘打って「東京丸の内盆踊り」と同日開催。夕刻には丸の内の就業者およそ1000人が集まり、一斉に打ち水をし、涼を感じました。
実はこの日、午後の早い時間に急な雷雨が大丸有エリアを襲い、、打ち水イベントが中止になるのでは、とも危ぶまれました。しかし、15時には雷雨も過ぎ去り、すぐに路面も乾いきムシ暑さも戻ってきました。会場には打ち水参加者はもちろん、マスコミも大勢詰めかけ、会場はあふれかえるほどの熱気に。
開会に先立ち、挨拶に立った大手町・丸の内・有楽町夏祭り2015実行委員会委員長・杉山博孝氏は、公的空間の利用が好ましい形で進んでいることについて関係各位に謝辞を述べるとともに、打ち水が「日本独特の文化で、ちょっとした納涼に役立つもの。ぜひ自宅でもやっていただいて、東京全体が環境にやさしい街になってほしい」と会場に呼びかけました。
また、来賓として列席した望月義夫環境大臣は、熱中症患者の救急搬送が週6000人にも上っていることを挙げ、「日本の知恵を使って体を守らなければならないが、まさに打ち水は快適な生活を守る伝統文化」と話し、5年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けてアピールしていきたいと話しました。
その後、千代田区長・石川雅己氏、東京都第一建設事務所所長・石坂弘司氏、JR東日本東京駅副駅長・白山弘子氏のあいさつ、TBSテレビアナウンサー・佐藤渚氏のゲストトークがあり、打ち水本番が行われました。
「それー!」の掛け声で瞬く間に行幸通りは水に浸されたように。ご存知のようにこの水は丸の内熱供給が提供する中水を利用しています。大丸有オフィスワーカーが浴衣姿で(改行)ここぞとばかりにはしゃぐ姿は、見ていても微笑ましいものでした。
打ち水の後は、今年で3年目となった盆踊りの会場に灯がともり、夜遅くまで太鼓と鐘の音が鳴り響きました。会場には打ち水から流れてきた浴衣姿の参加者のほか、仕事終わりのオフィスワーカー、家族連れなど、さまざまな人々が、都心の夏を楽しむ姿が見られました。
「街に多様性を――」。大丸有のまちづくりに取り組む人々が思い描いていた姿そのものが、そこにはあったのではないでしょうか。ビジネス街としてアジアをけん引してきた丸の内が、友人や家族と集い夏祭りを楽しむシーンを生み、新しい街の魅力を作り出していると言えそうです。
盆踊りはワンデーイベントでしたが、打ち水は今後8月12日まで大丸有各地で開催されます。ぜひ参加してみてください。
日本古来から脈々と引き継がれている世界に誇る江戸文化の知恵「打ち水」を7,8月に大丸有地区で実施します。夏の暑さを和らげる効果とともに、都市に集まる人たちのコミュニティ意識を高めます。行幸通りをはじめとする打ち水イベントのほか、丸の内仲通りに集まる店舗スタッフによる打ち水Weeks活動を行います。