都市が取り組む環境問題
エコッツェリアに初めて来たのは、7、8年前に開催された「ロハスミーティング」のときでした。企業のCSRや環境部門の人々が集まって「ロハス、CSRとは何か」を考えるもので、エコッツェリアさんには場所を提供していただきました。そのときから、人が集まりやすい場所だなとずっと視野には入れていましたが、先ごろこちらで始まった、都市の活動を通して森林保全を考えるプロジェクトで初めて本格的にご一緒することとなりました。落とし所の見えない難しいテーマですが、まずはいろいろな方にお願いして、さまざまな知見を積み重ねるところから始めたいと思っています。
- Q1
- 都市にできる森林保全には、どんな形がありうるのでしょうか。
- A1
- ひとつは木材利用を促進することが挙げられます。また、木材それ自体だけでなく、木から出る「精油」を使ったフレグランス商品が開発されれば、その購入が森林保全につながるということもあるでしょう。しかし、大切なのは、一人一人が「ちょっと思うこと」。例えば買い物のときに、森林保護に役立つ製品、貢献している会社の製品を選ぶ。それが大きな動きにつながっていくと思います。
- Q2
- 大丸有で好きな場所は?
- A2
- 仲通りとブリックスクウェアです。中庭が気持ち良いですよね。また、復元された東京駅を眺めていると、誇らしい気持ちにもなります。
- Q3
- 大丸有のすごいと思うところは?
- A3
- 発信力があるところです。ここでの取り組みは注目度も高く、全国に広がっていきます。エコッツェリアも、環境、CSR、CSVなどをテーマにした取り組みを仕掛け続けている、動き続けているのがすごいと感じています。
- Q4
- お勧めの本を教えてください。
- A4
- 沢木耕太郎さんの『深夜特急』。"人生は冒険"、"仕掛け続けることが大切"と教えてくれます。何度も読み返していますが、その時々で読み方が変わって得るものがあります。
- Q5
- あなたが大切にしているものは何ですか?
- A5
- 「時間」です。時間だけは、誰にとっても等しく有限で、使い方次第で100にもなれば10にもなる。本当、自分次第ですよね。私、時間に関しては本当に貧乏性なんです。死ぬときには、「あれもしたかった、これもしたかった」と後悔したくない。「ああ、よく遊んだ」と思って死にたい、そんな風に思っています。
竹内純子(たけうち・すみこ)
国際環境経済研究所 理事・主任研究員
1994年東京電力入社。1999年に東電初の人材公募に応募し、同社が所有する尾瀬の湿原保護活動に携わる。木道、公衆トイレなどの整備を行う一方で、「みんなの尾瀬はみんなで守る」を提唱し、市民とともに行う自然保護活動も積極的に展開した。2011年からNPO法人国際環境経済研究所主席研究員。企業の環境対策、CSRにまつわるコンサルティング、エネルギー・環境政策における政策提言などを行っている。
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