食と医で社会課題に取り組む
現在、地球大学で「食と健康」をテーマにプロジェクトを展開していますが、その中でアドバイザーとして関わっています。「食と健康」の中でも"Eating"、つまり食べ物がどこから来て調理され保存され、口に入り、出て行くのか、そして食べ方をも視野に入れたこの取り組みは、小児科医としても、疫学研究に携わる身としても、とても示唆に富んでいます。まだ始まったばかりですが、私も医療的側面からいろいろな提言をしたいと考えています。
- Q1
- 大丸有で好きな場所は?
- A1
- 新丸ビルの7階のテラスです。片や東京駅と大丸有という都市の情景と片や江戸城の内堀の静謐な空間が楽しめ、さらにのびのび食事も楽しめるところが好きです。
- Q2
- 大丸有のすごいところは?
- A2
- 江戸という都市から東京と変化した都市の中で、江戸城のお膝元で、時代のニーズに合わせ、変遷し先導してきたすごいエネルギーを持つ地区だと思います。
- Q3
- 大丸有を1日自由にできたら?
- A3
- あえて大丸有で行われている営みをすべてストップさせる実験ができれば面白いと思います。食品・資源・情報・金融・株・エネルギー、そして人々、その影響を世界中でモニタリングして、その結果をお茶の間の人たちにも分かりやすいように伝えたい。そうすると普段分からない都市の営みの必要な点と不必要な点が議論できるのではないでしょうか。
- Q4
- エコッツェリアのすごいところは?
- A4
- エコというキーワードで関係する人、一見関係しない人たちを結びつける"場づくり"で、21世紀の価値観を作ろうとしている点。しかも、何もあんな一等地でやらなくても!と思うようなオフィスでやっているところもすごいです。
- Q5
- 食の問題をどう考える?
- A5
- 例えば保育園では食べるのに、家では食べない、という子どもがいますよね。家では「親が食べさせる」、保育園では「友達と食べる」。同じ食べる行為でも、まったく質が違うんですよね。食の問題を考えるうえでは、実は「食」以外の問題も考える必要があるのかなとも思っています。
目澤秀俊(めざわ・ひでとし)
小児科医 医学博士
平成19年東京慈恵会医科大学卒、平成21年東京慈恵会医科大学小児科学講座入局。大学院にてビタミンDと大腸がんの発生、妊婦のビタミンD分布、喘息に対するビタミンD効果の研究に従事する。
慈恵医大小児科学講座