エコッツェリアの会員企業のCSR担当者が集まり、新しい時代のCSRについて考える「丸の内地球環境倶楽部ワーキンググループ(以下、WG)」。今年も6月より、全9回の勉強会がスタートしています。第1回・第2回では、従来のCSRに対する固定概念をいったん壊してCSRにイノベーションをもたらす「CSRのビッグビジョンを共有」するワークショップを、続く第3回では"丸の内でCSRを象徴するイベントをするなら?"をテーマにアイデア出しを行いました。第4回ではそのアイデアを具体化し、実現可能性を探ります。それでは10月10日に開催されたワークショップのレポートをどうぞ。
まず、前回出た3つのアイデア「祭り。大丸有+他文化」「探索ウォーキング、ソーメン大会、宝探し。」「社員食堂味比べ、味自慢。」より、好きなテーマを選び、3グループに分かれ、以下4つのワークを通して、それぞれのアイデアを具体化していきます。
(1)主人公のペルソナ
幸せにしたいユーザーを、名前、年齢、趣味までとできるかぎり詳細なプロフィールを作成します。
(2)カスタマージャーニー
ユーザーのイベント前後の気持ちの変化をグラフで描きます。
(3)イベント実施のストーリー
主人公のストーリーラインを描きながら、イベントの成功のイメージをイラストで表現します。
(4)イベント企画概要
いつ誰がどんな感じで行うのか、期待される成果はなにか、コストや協力者などを書き出し、企画書としてまとめます。
立ち上がるチームあり、イラストに凝るチームあり、ポストイットをフル活用するチームあり...と同じワークでも進め方にずいぶんと個性が出ます。約1時間のワークが終了、さてどんな企画になったのでしょうか。
東京駅前集合、大丸有の各ビルを仮想の町(都市)に見立てて、電車をモチーフにして移動(もしくは山手線の各駅などを都市に見立てて、実際に電車で移動)。成果は、参加者のつながり、各地域との連携。コストはお土産程度(参加者の持ち寄りでも)。協力者はJR東日本、JR東海。
大丸有に勤務する人たちが休日に大丸有に集結。都内をウォーキングして大丸有に戻ってきて打ち上げをする。成果は休日の大丸有で平日とは違う、参加者のつながりやエリアの魅力を再発見して、仕事が楽しくなる。コストはマップ制作費程度、協力者は大丸有で働く人々。
社食を開放して、大丸有で働く人々に他社の社食を体験できる機会を提供するとともに、人的な交流の場も提供。成果は、社食文化の振興と普及など。コストはパンフレット制作費程度、協力は日本社食協会(今後設立予定、加盟企業数は10社程度を狙います!とのこと)。
企画案がでそろったところで、「CSRのエッセンスをどう付加するか?」「制約になるのは?」などを参加者全員で一緒に検討、実現可能性を探りました。
「ミステリートレイン」については、"電車"というキャッチーなキーワードを使った企画ではあるものの、複数の場所確保の難しさに加えて、参加者のターゲットが絞られすぎてしまうのでは?などの懸念が指摘されました。
「最高の○○探し!! 〜再発見から最高の発見に!」については、CSR的活動をしているスポットをオリエンテーリングの要領で回るのは、実際にサンケイグループで新入社員向けにやっていたという実績が紹介されました。マップや各地で待機するガイドは必要になってくるがやり方次第では実現できるのではという意見に。
「ミ社食ラン」については、社食開放時にはCSR的な講演を絡める、食事代金の一部をCSR活動にまわすなどすればCSRのエッセンスも加味しやすい、また食というキーワードで参加者の対象もひろがりやすいのではという指摘がありました。唯一の大きな問題は、会社に社食があるというチームメンバーがいなかったこと!社食に憧れるメンバーだからこそ、生まれた企画なのかもしれません。
この日の企画案、意見をもとに、事務局側で再度実現可能性を検討後、プロトタイプとして実際にチャレンジする予定です。
さてどのアイデアが実現にむけて動き出すのでしょう。引き続きレポートをお楽しみに。