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学生たちが、さまざまな社会人の生き方や変わりゆく社会について一緒に学び、創り上げる熱い交流の場「丸の内サマーカレッジ」。4年目を迎えた今年は「ウィズコロナ」の時代にふさわしく、会場(3×3Lab Future)とオンラインを組み合わせたハイブリッド形式で開催されました。今回、オリエンテーションを8月6日に、そして熱気はそのままに8月11日~13日のメインプログラムを実施。幅広い地域から総勢79名の高校生、大学生・大学院生が参加し、新しい出会いと対話から生まれるアイデアや気づきにあふれた充実の時間となりました。
司会はエコッツェリア協会の田口真司と、グローバル人材の育成やアスリートのデュアルキャリア形成などに取り組む株式会社B-Bridgeの槙島貴昭氏。槙島氏はファシリテーターも務めながら、会場とオンラインの参加者をつなぎ、場を盛り上げるムードメーカーとしても活躍しました。
<1日目のプログラム>
・講演1「学びを加速させる心得とは」
長岡健氏(法政大学経営学部教授)
・講演2「人と地域をつなぐ架け橋に」
土谷貞雄氏(建築家、暮らし研究家)
新井和宏氏(株式会社eumo 代表取締役)
・フィールドワーク「大丸有街歩きツアー」
午前中は、法政大学で創造的コラボレーションのデザインを研究する長岡健氏の講演からスタートしました。テーマは「同じ時間、同じ空間に集う」。学生たちが3日間を有意義に過ごすために、さまざまな角度から学びを加速させる心がまえを解説しました。
冒頭、長岡氏が紹介したのは、サマーカレッジのツイッターアカウント「#3×3sc」。講演中は「聞く、メモする、覚える」という従来型の学習姿勢で臨むのではなく「聴く、対話する、考える、気づくを同時に行ってほしい」と呼びかけました。
「私の話を聞きながら、心に浮かんだことやアイデアをどんどんツイートして、他の人とシェアしてください。そこで生まれる対話の中で、考えて気づいたことをさらにツイートしましょう。なぜ、これが必要なのか? 誰かの話を聞いて、1時間後にいいアイデアを思いついたとしても、グループワークにはなりません。聞きながら対話し、思いついたことを同時に発信するのは、認知負荷が非常に高いので、終わったあとはヘトヘトになるかもしれない。でも、スポーツと同じで練習すれば必ずできるようになります」
続いて、長岡氏は「井戸的クラスルーム」と「焚き火的クラスルーム」を取り上げ、「集う」ことの意味について説明しました。井戸的クラスルームとは、知識の習得といった合目的的な活動を効率的に行う場。対して、焚き火的クラスルームとは、行かなくてもいい場所だが、非・合目的的な活動と創造的なコミュニケーションを通して新たな気づきが生まれる場のことです。
「焚き火的クラスルームは、これまで経験したことのない予想外のことが起きるかもしれないから、そこに集う人の中には、期待と不安が入り混じっています。でも、ちょっとドキドキして不安になるのはいいこと。見知らぬ人との創造的なコミュニケーションの中で、今まで気づけていなかったことをどれだけ気づけるか。それが、この3日間における大事なポイントです。みんなで焚き火的クラスルームを目指しましょう」
続いて、見知らぬ者同士が同じ空間に集い、コラボレーションをうまく進めるための2つのポイントについて解説しました。
1つ目は「創造性を発揮できるか?」。長岡氏は「グループ・ジーニアス」の概念とともに、創造的なグループワークに必要な条件を紹介しました。
グループ・ジーニアスとは、アメリカの心理学・教育学者のキース・ソーヤーが提唱した概念で、集団が対話を通じて力を合わせることによって、個人の天才を超える天才的アイデアを生み出すことが可能になるというもの。21世紀のグループワークのトレンドになっているとも言われています。
「創造的なアイデアを生み出すためには、役割分担するのではなく、いかにみんなでアイデアを出し合えるかということがポイントです。そのために重要なのは『フロー状態』に入ること。フローとは、スポーツでいう『ゾーン』に等しい状態です。これらは、極度の集中状態の中で、取り組んでいること自体が楽しくなり、行為と意識が融合し、自然と体と頭が動くようになる状態です。クリエイティブの神様が降りてきたと言われるのは、まさにそんな状態の時。ディスカッションで、いいアイデアが出る時も同じです」
フロー状態を生み出すために必要な条件として、以下の10項目があります。
・適切な目標の意味づけ
・完全な集中
・不断のコミュニケーション
・先へ先へと進める姿勢
・リスクを受け入れる覚悟
・自主性
・全員が同等
・深い傾聴
・適度な親密さ
・エゴの融合
「グループフローは『自立的』と『協力的』、『管理がない』と『一丸となる』、『積極的な挑戦』と『失敗の緊張感』というように、矛盾した条件をはらんでいます。今までは、どちらか一方を選ぶことが多かったと思いますが、チームとして高みを目指そうとするなら、この両方を同時にやることが求められます。中でも重要なのは、完全な集中。恥ずかしさを捨てて、ディスカッションに集中しましょう。そして、不断のコミュニケーション。5分間、一人ずつ考えてアイデアを披露するのではなく、誰かがグループを常に刺激して発言し、アイデアを出し続ける状態を作ることが大切です」
長岡氏は、創造性を発揮するためのもうひとつの重要なポイントとして「動きながら考える、考えながら動く」ことを挙げました。
「練りに練ったアイデアを最後にドンと出そうとするよりも、最初のアイデアに変更を重ねることを繰り返すほどいいアイデアになっていくことが、ある研究で分かっています。 つまり、アイデアとは、常に変化するプロトタイプだということ。クリエイティブにこだわるということは、アイデアの斬新さを追求することであり、完成度を追い求めることではありません。締切り直前でも、プロトタイプを壊す勇気をぜひ持ってほしいと思います。そのためには、それを壊せるような創造的なアイデアが必要ですが、思いついた人が『もう一度、考え直してみようよ』と気兼ねなく言える雰囲気をチーム全体で作ることも大切。ぜひチャレンジしてほしいと思います」
見知らぬ者同士のコラボレーションで大切な2つ目のポイントは「自立性を発揮できるか?」。その鍵となるのが、近年注目を集めている「対話」です。対話とは、指示をしたり議論することではなく「会話」とも似て非なるものです。
「一番重要なポイントは、対話と会話の違いをきちんと理解することです。会話とは、価値観や生活習慣なども近い親しい者同士のおしゃべり。一方、対話とは、あまり親しくない人同士の価値観や情報の交換。あるいは、親しい人同士でも、価値観や考え方が異なる時に行うすり合わせ。つまり、対話は、会話とは違って、同質性を前提としないコミュニケーションのことです。ここで大切なのは、今日のように、初めて会った人たちとも、公式な場できちんと対話できるようになることです」
なぜあまり親しくない人同士で、公式な場で対話できるようになることが大切なのでしょうか? 長岡氏は、20世紀前半にアメリカで行われた「ホーソン実験」を取り上げ、こう話しました。
「親しい人だけで集まるグループに属していると、同調圧力が強くなり、集団凝集性が高まります。そして、閉鎖的な組織になっていく。外部とのネットワーク(関係性)が弱くなるけれど、仲間はずれにされるのが怖いので、そのグループの掟に従ってしまう。これを放っておくとどうなると思いますか? 集団浅慮、つまり、いいアイデアが出てこなくなるということが起きてきます。 大切なのは、閉じた世界から抜け出して、多様なネットワークの中に生きること。公式な場で、親しくない人ともきちんとコミュニケーションを取り、関係を築いていく。この練習を繰り返していくことで、集団圧力に屈せず、対話ができるようになります」
長岡氏は次のように述べて、講演を締めくくりました。
「精神的なやすらぎをもたらしてくれる親友や、プロジェクトをともに進める同志は必要ですが、少数いれば十分です。大事なのは『世界を広げてくれる仲間=ビックアイディア・クラウド』を増やすこと。今回は、この仲間を作る機会になるはずです。一人ひとりの主体性を重視しながら、皆さんの知性で協調関係を築いていく。それぞれ違う個性を持っているのに、連携できる。グループワークでは、そんなオープンなコラボレーションを目指してください。そして何より大切なのは、楽しむこと。この3日間、ぜひ頑張って取り組んでほしいと思います」
「講演のあと、学生たちはグループに分かれてディスカッションを行い、講演の感想や自分の夢について語りシェアしました。その後、オンラインでブレイクアウトセッションが行われている間、会場では「将来ありたい像」を紙に書き、それを持って場内を歩き回り、興味を持った人と対話する時間が設けられました。
午後は、人口減少が進む日本の都市再編に取り組む「都市未来研究会 IN NISEKO」発起人代表の土谷貞雄氏、共感コミュニティ通貨「eumo」を手掛ける新井和宏氏から、これからの社会構想についてお話を伺いました。
土谷氏は、徹底したフィールドワークや調査から見える暮らしのあり方を見出し、共感の仕組みづくりを多くの企業に導入する「暮らし研究家」として活躍してきました。コロナをきっかけに、活動拠点を中国から北海道ニセコ町に移し、さまざまな国のプロジェクトに携わりながら、都市未来研究会 IN NISEKOの活動に力を注いでいます。この日もニセコからオンラインで参加し、同研究会が実現を目指すビジョンや構想中のアイデアについて語りました。
この研究会は「人口減少社会において、どのように都市を再編していくのか。そして、社会・経済・環境の3つの要素をバランスよく保ち、持続可能な都市をつくっていくにはどのようにしたらいいのか」という問いに答えるために立ち上がりました。人口わずか5000人の小さな町ニセコを舞台に、これらの問いに答えるための実践的、具体的な活動を行っていきます。
土谷氏は、人口減少時代の都市を再編していく中で、目指すべき社会の8項目を挙げて説明しました。
1 都市集中型社会から地方分散型社会へ
2 グローバリズムからローカリズムへ
3 社会課題解決型の経済活動
4 共有財産(コモンズ)の解釈と理解、運用の拡大
5 共有財産である公的情報の可視化
6 地方における暮らしの質の高い住宅政策
7 行政自治から住民自治へ
8 個人主義から相互扶助へ
「目指すべき未来像は、大都市集中型から地方都市や農村への分散型へ、経済活動では、垂直統合型から分散ネットワーク型へと移行させていく社会を実現することです。これまで行政が担っていたまちづくり、医療、福祉、教育といった課題解決は、民間の人たちが担っていく時代になるのではないかと思っています。平たく言えば、共有財産(コモンズ)とは『誰のものでもない、みんなのもの』です。身近なところでは、水や空気や里山がそれにあたります。コミュニティ内で使えるものを共有財産とするならば、これをどんな風に使っていくのか。例えば、その土地にどんなものを建てていくのかということは、これからの時代の大きな選択のような気がしますし、第3の新しい共有経済の確立が求められていると考えています」
共有財産のひとつである公的情報(データ)については「ただ単に可視化されるだけでなく、誰でも必要な情報にアクセスでき、活用できるデータ・デザインのようなものも重要になってくる」と氏は言います。住宅政策については「地方に人口が分散していく中、地方の市街地ではなく、農村や過疎地の中に安い賃料で住める質の高い住宅政策が求められていると思う」と述べました。
社会は今、自由競争により利益を追求して経済活動を行う個人主義から、より全体として相互扶助の方向に向かっていると土谷氏は話します。
「これは、SDGsにも見て取れることだと思います。SDGsとは、経済を中心とするのではなく、社会・経済・環境の3つの側面のバランスが取れた社会を目指すための世界共通の目標ですよね。これからの時代は、さまざまな人が助け合い、お互いの良い部分を重ね合い、弱い部分を補い合う、そういう社会像が求められているのだと思います」
次に、土谷氏は、現在構想中のアイデアについて紹介しました。1つ目は、ニセコの町に「新しい道」を作ることです。尻別川の川沿いに、氏の友人がひとりで作ったというトレッキングコースの写真を見せてこう話しました。
「最近、自然と人間の境界線をどうデザインしていくかということに、私の意識は向いています。このトレッキングコースから見え隠れする川の風景は、とても美しいです。このような道だと、舗装する必要はなく、柔らかい土の上を歩くことになります。木の根っこが出てきたら、またげばいいですし、大木があれば避ければいい。メンテナンスにお金もかかりません。こんな風に、自然を中心とした道の作り方があるのではないかと模索しているところです」
もうひとつ、土谷氏が実現しようとしているのは「アートと土地」に関する斬新なアイデアです。ブロックチェーン上で特定されたニセコの土地に、自然を読み込んだアートを作り、土地とアートをセットで売り買いしていくというものです。
「アートを付加した土地を販売して集めたお金で、ニセコの重要な土地を買っていきたいと考えています。河川敷は国のものですが、例えば、沢や水辺などに建物が建たないよう、手をつけてはいけない聖地のような場所をつくっていく必要があります。コモンズ(共有財産)の考え方と似ていますが、水や空気をどう守っていくのか。そこで育つ生態系をどう維持していくのか。また生態系そのものをどうやって理解していくのかということが、私たちにとって、次の新しい知恵であり進化ではないかと思っています」
氏は、夜明け前や夕暮れ時など、時間帯によって美しく表情を変えるニセコの風景写真を披露し、こう話しました。
「ニセコに来るまで私は、毎日のように飛行機に乗り、世界中を走り回ってきました。現在は、Zoomなどを通じていろんな国の人たちと仕事をして世界とつながりながら、同時に、ニセコの町や自然や地域の人たちとも仕事をしており、これまでの自分とは違う生き方が始まっているように感じています。ここにいると、自分たちの命の根源のようなものや、経済や生産と自分との関係を考えざるを得なくなります。都会や大きな世界の歯車の中にいると分からなくなるようなことが見えてきます。ニセコを拠点に、新しい都市の未来や社会のあり方について考えていきたいと思っています」
新井氏は、世界最大の投資運用会社ブラックロックを経て、会社に関わるすべての人との調和を図りながら成長する"いい会社"に投資し、経済、社会の双方においてリターンのある新しい金融の姿を体現した投資信託委託会社「鎌倉投信」を創業。その後、2018年に独立して「eumo(ユーモ)」を設立し、"人と人との繋がりが価値基準になる共感資本主義社会"の実現に向けて力を注いでいます。
冒頭、新井氏は「今日一番伝えたいこと」として、学生たちへのメッセージを熱く語りました。
「人生100年時代と言われる今、企業に勤めながら副業もできますし、転職もいくらだってできます。でも、これからの長い人生の中で、自分自身を生きることができないと寂しいです。どんな選択をしたとしても、組織の名前に頼らず、人生のどこかで自分の名前で生きていくことが必要になります。だから、皆さんには、自分でちゃんと考える力を養ってほしいと思います。その力を養うためには"良質な問い"に出会うことが大切です。問うとは疑うこと。本質的な問う力を持つことは、人生を豊かにします。そして、もうひとつ、自分自身を生きるためには、何事も優先順位とバランスが大切です。ぜひ心に留めておいてください」
自分自身を生きる=個を生きるためには「自分と対話することが大事」と新井氏は続けます。
「皆さんは唯一無二の存在です。その環境でその選択をしてきたのは、自分しかいません。日本人は、海外の人に比べて自己肯定感が低い傾向にありますが、自分の中に自分はすでに存在しているのだから、周りと比較したりせず、自分としっかり対話して、自分の価値基準を大切に育ててください。それがないと流されてしまいます。標準化することによって、何が欠落するかということを考える力を持っていなければ、イノベーションなんて起こせるわけがありません。個を生きるとは、マイノリティになること。皆さんしか持っていないものが個性です。自分を生きれば生きるほど、マイノリティになっていきます。ぜひ素敵なマイノリティになってください。どれだけ自分を輝かせられるかは、自分次第です」
講演のテーマは、eumoへと移ります。新井氏がeumoで実現しようとしている共感資本主義社会とは「共感という見えない、貨幣換算できない価値を大切に育み、それを基礎(資本)として活動していける社会」を表しています。
この7月には、さらなる共感資本社会の実現に向けた施策として、日本ではまだ事例の少ない「非営利型株式会社」になることを公表しました。株主77名から承諾をもらい「純利益と残余財産を株主に分配しない」ことを定款に規定し、新たな法人形式への移行を図るとともに、迅速な経営判断を維持するため、役員体制を3人代表制に変えました。そして、9月より新井氏は「共感コミュニケーション通貨eumo」を実装するために、土谷氏の活動拠点でもある北海道ニセコ町と東京での二拠点生活をスタートします。
共感コミュニティ通貨eumoとは「幸せになるための手段」とお金を再定義した新しい電子マネーです。eumoがその他の地域通貨と一線を画するのは、地域のお店に「ありがとう」や「応援」といった想いを伝えられるメッセージ機能や「ギフト」を送ることができる機能があること。また、この通貨には期限があり、貯められない仕組みになっていて、期限内に使い切れなかった通貨はコミュニティの理念に基づき再配布され、共感やギフトが循環していく仕組みになっています。
「お金を増やすことができるのは、日本銀行か手品師だけです。増えているように感じるのは、そこにお金が集まっているからで、本来、お金は増やすことができないものです。
お金がきちんと循環してこそ、経済は循環します。私たちの考えるギフト経済を日本の地域で実現するために、eumoのユーザーがギフトした量を現代版の『徳』と捉えて、新しい信用の仕組みづくりに取り組んでいるところです。この信用を使って、共感資金を集めたり、信用そのものを贈与できるようになる。そんな新しい経済の実現に向けて活動しています」
「共感力」は、元京都大学総長・山極壽一氏やマイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏、ジャーナリストの池上彰氏もその重要性を指摘するように、現代を生きる子どもから大人まで、ありとあらゆる分野で必要とされている力です。「ぜひ皆さんも、共感力を磨いてください。そのためには、感じる力=感性が必要です。磨かなければ、どんどん錆びついていきますから」と新井氏。
「繰り返しますが、自分を生きるためには、自分の価値基準を持つことがとても大事です。価値と値段について、ちゃんと考える力を持ってください。お金は常に手段でしかなく目的ではありません。お金は単なる交換手段です。そのお金を使って、自分にとって価値あるものを手に入れてください。これから社会に出ると痛烈に感じると思いますが、いつの間にか自分の価値基準ではなく、社会の価値基準に合わせようとする自分に気づく時が必ずやって来ます。社会が認めているものに価値があると言い始めたら、それは自分自身を生きていない証拠だということを思い出してください。自分自身を動かすことができるのは自分だけです。自分に関心を持ち、自分に投資して、素晴らしい自分自身を育ててください」
最後のセッションは「大丸有街歩きツアー」です。会場の学生たちは、それぞれの興味分野をもとに、まちづくりチーム、緑チーム、環境チーム、建築チームの4チームに分かれ、エコッツェリア協会の村上孝憲をはじめ、大丸有エリアに精通するメンターと連れ立って町に繰り出しました。一方、オンラインでは、谷川拓氏(三菱地所エリアマネジメント企画部)の解説とともに「オンライン大丸有街歩きツアー」が実施されました。
1時間以上に渡るツアーでは、丸の内初のオフィスビルである旧三菱一号館を忠実に復元した一号館広場や大手町ビル、丸の内パークビル、有楽町電気ビルなど、大丸有エリアを象徴するビル群のほか、「Marunouchi Street Park2021」でにぎわう丸の内仲通りやOOTEMORIなどを見て回りました。その後、街歩きで訪ねた場所への理解を深めるべく、谷川氏による「大手町・丸の内・有楽町のまちづくり」のプレゼンテーションをもって、初日のプログラムは終了となりました。
熱のこもった長岡氏の講演に始まり、濃密な時間を過ごした学生たち。1日を終えたあと、輝きを増した彼らの目が印象的でした。2日目は、ゲストスピーカーの講演に加えて、ワークショップが行われます。どのようなグループワークが展開されていくのか、期待が募ります。